形態形成場とは? わかりやすく解説

シェルドレイクの仮説

(形態形成場 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/09 14:51 UTC 版)

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シェルドレイクの仮説(シェルドレイクのかせつ)とは、イギリスの元ケンブリッジ大学フェロー生物学者超心理学者のルパート・シェルドレイク英語版[1]が唱えた仮説である。形態形成場仮説モルフォジェネティク・フィールド仮説、形成的因果作用仮説とも言う。

概要

この仮説は以下のような内容からなる。

  1. あらゆるシステム形態は、過去に存在した同じような形態の影響を受けて、過去と同じような形態を継承する(時間的相関関係)。
  2. 離れた場所に起こった一方の出来事が、他方の出来事に影響する(空間的相関関係)。
  3. 形態のみならず、行動パターンも共鳴する。
  4. これらは「形の場」による「形の共鳴」と呼ばれるプロセスによって起こる。

簡単に言えば、「直接的な接触が無くても、ある人や物に起きたことが他の人や物に伝播する」とする仮説である。

この仮説を肯定する人々もいる。だが、「事実上、超常現象超能力に科学的と見える説明を与えるようなもので、疑似科学の1つ」と否定的な見解を示す人もいる[2]

また、シェルドレイクは記憶経験は、ではなく、ごとサーバのような場所に保存されており、脳は単なる受信機に過ぎず、記憶喪失の回復が起こるのもこれで説明が付く、という仮説も提唱している。

公開実験

1983年8月31日、イギリスのテレビ局テームズ・テレビによって、シェルドレイクの仮説を調査する公開実験が行われた。

一種のだまし絵を2つ用意し、一方の解答は公開しないものとし、もう一方の解答はテレビによって視聴者200万人に公開する。テレビ公開の前に、2つの絵を約1000人にテストする。テレビ公開の後におなじように別の約800人にテストをする。いずれも、この番組が放映されない遠隔地に住む住人を対象とした。

その結果、テレビ公開されなかった問題の正解率は放映前9.2%に対し放映後10.0%であり、もう一方のテレビ公開された問題は放映前3.9%に対し放映後6.8%となったという。これにより、「公開されなかった問題では正解率は余り変化しなかったが、公開された問題は大幅に正解率が上昇した」とされた。この公開実験によって、シェルドレイクの仮説は多くの人々に知られるところとなった。

ペットはなぜ飼い主の帰りがわかるのか

日本テレビで放映されたシェルドレイクの仮説の実験(2000年11月11日)。「世界を変える7つの実験」のひとつ。飼い主とペットの双方をカメラで追跡。仕事の関係で帰宅時間が不規則であるが、飼い主が帰宅を開始すると、ペットが玄関に移動して出迎えるなどの様子を放映した。

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ シェルドレイクは、生化学において博士号を取得した英国王立協会会員であり、アメリカPBSテレビは、「現在もっとも注目すべき6人の科学者」の1人に挙げた。
  2. ^ 例えば、参考文献に挙がっている本の文庫版『なぜそれは起こるのか―過去に共鳴する現在 シェルドレイクの仮説をめぐって』(サンマーク文庫)の冒頭「文庫化にあたって」には、「シェルドレイクに対しても、仮説発表当時からいまだに懐疑的な目を向け、議論をふっかける科学者たちが跡を絶たない」と記されている(2001年9月)。

参考文献

  • ルパート・シェルドレイク『生命のニューサイエンス : 形態形成場と行動の進化』幾島幸子・竹居光太郎訳、工作舎、2000年、新装版。ISBN 4-87502-343-X
  • ルパート・シェルドレイク『世界を変える七つの実験 : 身近にひそむ大きな謎』田中靖夫訳、工作舎、1997年。ISBN 4-87502-278-6
  • ルパート・シェルドレイク『あなたの帰りがわかる犬 : 人間とペットを結ぶ不思議な力』田中靖夫訳、工作舎、2003年。ISBN 4-87502-369-3
  • 喰代栄一『なぜそれは起こるのか : 過去に共鳴する現在 シェルドレイクの仮説をめぐって』サンマーク出版、1996年。ISBN 4-7631-9149-7

関連項目

外部リンク

  • Rupert Sheldrake Online - Homepage” (英語). 2012年4月7日閲覧。 - 提唱者シェルドレイクの公式サイト(ブラウザによっては閲覧不能)

形態形成場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/02/08 16:45 UTC 版)

ミュートスノート戦記」の記事における「形態形成場」の解説

架空概念あらゆる生物備えている、通常の科学では検出不可能なエネルギー場。「生命エネルギー」「気」「エーテル体」に近い概念遺伝子などは直接生物の体を動かしているわけではなく遺伝子形成を介して肉体作用しているとされる

※この「形態形成場」の解説は、「ミュートスノート戦記」の解説の一部です。
「形態形成場」を含む「ミュートスノート戦記」の記事については、「ミュートスノート戦記」の概要を参照ください。

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