形態学的観点から
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/11 17:22 UTC 版)
生物個体は、それぞれに固有の形態と構造を持つ。すなわち、その体はそれぞれの部分で分化した細胞から構成され、それぞれの細胞は組織を形成し、それらは器官を構成し、それがまとまって個体を形作っている。 生物個体の構造は、その生物の生命を維持し、活動を可能にするに十分なものである。ただし、その成長の段階に応じて、活動しない部分や、未発達の部分があることも多い。それは生活史の各段階で、決まった発達を遂げ、あるいは生活環の各段階で決まった姿を取る。 体を構成する部分は単独のものもあれば複数あるものもある。その数は、動物では決まっていることが多いが、植物では決まっていない場合が多い。 ただし、同じ種であればすべての個体が同じな訳ではない。環境による、あるいは遺伝形質による個体変異があり、生物によっては性差があり、相変異など、多形を表す現象もさまざまである。また、世代交代を行うものもある。いずれにせよ、各時期の生物個体は、それぞれの時期に応じて、生命活動に必要な特定の構造を持っている。 しかしながら、例外も多い。必要そうな器官が消失する例は、例えば群体性の生物で、個体間に分化が見られる場合などに見られる。また、数が決まっているはずの部分が重複する例は、たとえばいわゆるシャム双生児のような重複奇形の場合がある。
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