形態と統語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/30 07:41 UTC 版)
二項述語階層類1 2 3 4 5 6 7 意味直接影響 知覚 追求 知識 感情 関係 能力 例殺す壊す温める 見る聞く見つける 探す待つ 知る分かる 覚える 忘れる 愛する 嫌う 怒る 恐れる 持つ ある 似る 対応する できる 得意 capable (of)good (at) 日本語の格ガ+ヲ→ ←ニ+ガ 他動性は以下のような形態論や統語論の諸側面に反映する(角田 2007)。 他動性が高い動詞の項は2つ以上である。 他動性が高い現象ほど動詞で表される。低いものは形容詞で表されやすい。 他動性が高いほど主格+対格/絶対格+能格になりやすい。低ければ与格+主格/絶対格などの構文が現れやすい。 他動性が高いほど、受動態・逆受動態・再帰態・相互態などの文が作りやすい。低いと作りにくい。 ロシア語では、他動性が高いものは完了/不完了のアスペクトの区別を持つが、低いものは不完了だけを持つ傾向がある。 ワロゴ語の動詞の活用は他動性の高低によって異なる種類が存在する。 ヨーロッパ標準言語の多くに見られる完了形の助動詞の選択は、他動性が高いほど have 系統をとり、低いものでは be 系統が存在する。 角田 (1991) がまとめた二項述語階層によると、これらの特徴は被動作性の高低によって並べることが出来る。
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