弱冷房車の設定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 06:02 UTC 版)
弱冷房車は世界共通に導入されているものではなく、日本や韓国などで設定されているにすぎない。その理由は多くの国の交通機関では冷房車は一般車よりも運賃設定を高くしているため、乗客が高い運賃を支払っている以上は冷房がしっかり効いている必要があるという考え方が背景にある。 日本での弱冷房車は1984年夏に京阪電気鉄道で6両編成以上の車両の2両目に導入したのが始まりである。なお京阪では2004年までは特急用車両および6000系以降の車両は対象外であったが、2005年に全車種の7両編成以上の編成に拡大した。 その後他社にも拡大し、1編成中に1 - 2両ほど設けられている。編成中の他の車両に比べ、冷房の設定温度を他の車両より概ね1 - 2℃高くしているが、事業者により設定温度は異なる。 夏場に男性客よりも薄着が多く冷え性の人が多い女性客を中心に「冷房が効きすぎで寒い」という要望が多かったことから各社で導入が進んだ。 首都圏では「弱冷房車」、近畿地方では「弱冷車」と表記することが多い。ただし京阪では首都圏同様に「弱冷房車」という。 なお、混雑が著しい場合は弱冷房車でも通常の冷房運転を行う事業者も存在する(近畿日本鉄道など)。 事業者によっては季節にかかわらず車両に「弱冷房車」の表示をしているが、一年中冷房運転をしているわけでは無く、暖房が必要な冬期などは他の車両と同様の運用が行われている。
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