建設現場における事故
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 08:14 UTC 版)
「オスマン・ガーズィー橋」の記事における「建設現場における事故」の解説
2015年3月21日の現地時間15時30分頃、橋の建設現場において、東側のケーブルで吊るした空中足場が、南側主塔上のボルト止めされた接合部の破断により、水中に転落した。この空中足場は2015年2月に吊り上げられたもので、湾の反対側に建設作業員が渡るためのものであった。この日は風が強かったため、この区間での建設作業は行われておらず、事故によるけが人はいなかった。事故によって、イズミット湾に出入りする海上交通は安全上の理由で通行禁止となり、ケーブルを回収した後3月23日の朝に通航が再開された。 IHIと伊藤忠商事のコンソーシアムに所属していた51歳の日本人技術者で、建設現場の責任者であった岸竜一は、手首と喉をナイフで切って自殺を図り、宿舎の近くの墓地の入口で死亡しているのが発見された。日本語で書かれた遺書には「この事故で、私の職業も人生も終わりになってしまった。プロジェクトは私の、そして国家の誇りだった。他の誰もこの事故に責任はない」とあった。 事故の原因は、部品の材料の欠陥と推定された。落下した空中足場を撤去し、新たな足場を架設する工事を行って、元の状態に戻すためにおよそ3か月をかけ、復旧費用は約21億円に上った。
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