建国初期の軍服(1949年~1955年)
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「軍服 (中華人民共和国)」の記事における「建国初期の軍服(1949年~1955年)」の解説
1949年に中華人民共和国が建国してから55年に階級制度が整えられるまでの人民解放軍の軍服は、従来の八路軍や平服の人民服とほとんど変わらない仕立ての、カーキ色の折襟・5つボタン・4つポケットの上衣とズボンに、同色の制帽を着用するものであった。 帽章には中央に縦書きで「八一」(南昌起義の日付であり建軍記念日)と描きこまれた赤い星が用いられたが、この服装を「中国人民解放軍の軍服」として識別するのはこの帽章のみであり、階級章、兵科章をはじめ肩章・襟章自体がない窮めて簡素なデザインであった。礼服・常服・野戦服の区別も基本的になかったが、服の素材や色(国防色に近い、カーキー色より茶・緑の濃い色や、逆に明る目のカーキ色やオリーブグリーン等)に若干のバラエティーがあり、着用する人物の地位や気候・季節に対応したものと思われる。 空軍は基本的に陸軍と同じデザインであり、唯一帽章(赤い星の左右に金色の翼の意匠が付く)で区別された。また、制帽のクラウンの幅がやや広く、中華民国空軍の民国23年制式に酷似している外観となった。当時のプロパガンダポスター等では、空軍兵士は他の軍種と区別するため。革ジャンパーの飛行服姿で現されることが多い。 海軍は指揮官が陸軍・空軍の色違いの服(紺の上下、夏服の上衣が白)、一般水兵が「セーラー服」スタイルであった。帽章は赤い星の背後に錨をあしらったものが用いられた。 「中国人民解放軍」の胸章や、卒業章、部隊章を示す円形バッジを付けるなど、八路軍を通して取り入れた国民革命軍の名残もある。 鉄道兵団司令員。滕代遠(中国語版) 1950年5月10日
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