幻想郷の歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 05:20 UTC 版)
以下の説明は、主に稗田阿求著「幻想郷縁起」(『求聞史紀』)での記述による。 幻想郷が隔離されるまで 幻想郷は元から結界で隔離されていたわけではなく、単に「東の国にある人里離れた辺境の地」がそう呼ばれていただけであった。幻想郷には妖怪が多く住み着き、恐れられていたため、普通の人間は幻想郷には近づかなかった。しかし、中には妖怪退治の為に幻想郷へ住み着く人間もいた。そして月日が流れ、人間たちは文明を発展させその数を増やしていく。 500年前、人間の勢力が増して幻想郷の社会のバランスが崩れることを憂いた妖怪の賢者・八雲紫は「幻と実体の境界」を張り、妖怪の勢力を他から取り込むことでバランスを保った。 やがて明治時代になると、近代文明の発展とともに非科学的な事象は「迷信」として世の中から排除されていき、幻想郷に住み着いた妖怪達は人間の末裔達と共に、強力な結界(博麗大結界)の中で生きる道を歩むことになる。そして幻想郷の存在は人々から忘れ去られていった。 現在の幻想郷 幻想郷には以前と変わらず多くの妖怪たちと僅かな人間たちが住んでいる。結界によって幻想郷が閉鎖されたため、外の世界とは異なる独自の文明が築き上げられている。博麗大結界が張られた当初は妖怪たちは反発したが、現在は結界で隔離される有用性を理解して、好んで幻想郷に住んでいる。 現在の幻想郷は、人間と妖怪とのバランスの関係により、妖怪が人間を食う事はほぼ無くなっており、妖怪が人間の里に遊びに来たり、人間が妖怪の家に招待されたりする状況となっている。ただし、妖怪が人間を襲い、人間が妖怪を退治するという関係は、スペルカードなどの疑似的な戦闘の形で残っている。幻想郷全体の力の均衡を保つため、擬似化・形骸化したとしてもこのような関係は残さなければならないという。また、幻想郷を維持する為には力だけでなく数のバランスも取らなければならないので、それらが急激に変化するような事は防止または禁止されている。よって、妖怪は自然災害などから人間を守らなければならないし、勿論人間を襲ってはならない。逆に、人間が妖怪になる事も禁則となっている。
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