年代推定の歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/02 03:19 UTC 版)
旧約聖書学では、創世記の記述内容としての「天地創造が起こった年代」は果たしていつだったのかについての推定が繰り返されてきた。 ただし前提として、批評的な旧約聖書学では、天地創造物語は信仰書であり、信じている内容を記述しているという事は、批評的な全ての学者が認めており、もはや「実際に・事実として、いつ起こったことか、どうか」は、研究・議論されていない。ただし、「当時の人々がいつ起こったと考えていたのか?それはどういう信仰・根拠だったのか?」などは研究されている。 正教会では西暦で言うところの紀元前5508年のことだとしており、これを元年とした「世界創造紀元」を用いていた。 1654年に、英国国教会のアイルランド大主教ジェームズ・アッシャーとケンブリッジ大学副総長ジョン・ライトフット(英語版)が聖書の記述から逆算し、天地創造は西暦の紀元前4004年10月18日〜24日にかけて起こり、アダム創造は紀元前4004年10月23日午前9時と算出し、長らくキリスト教圏ではこの年代が信じられてきた(旧約聖書のモーセ五書に登場する族長全員の寿命を加算して算出したもの)。その他にも天地創造の年代には諸説ある。 『タルムード』 前3760 - 2年 フラウィウス・ヨセフス『ユダヤ古代誌』 前5444年 ユリウス・アフリカヌス『年代誌』 前5500年 エウセビオス『年代記』 前5199年 アウグスティヌス『神の国』 前5351年 ベーダ『時間計算論』 前3952年 オットー・フォン・フライジング『年代記』 前5500年? スレイダヌス『四世界帝国論』 前3954年 スカリゲル『時間修正論』 前3948年 ペタヴィウス『年代表』 前3984年 ボシュエ『世界史論』 前4004年 ペズロン『古代復元』 前5873年 ガッテラー『普遍史序説』 前3984年、『世界史』 前4182年
※この「年代推定の歴史」の解説は、「天地創造」の解説の一部です。
「年代推定の歴史」を含む「天地創造」の記事については、「天地創造」の概要を参照ください。
- 年代推定の歴史のページへのリンク