市民科学者の育成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/06 09:18 UTC 版)
「コーネル大学鳥類学研究所」の記事における「市民科学者の育成」の解説
一般市民が日常に行う観察活動をたばね、科学への貢献に結びつける活動はこの研究所の代名詞である。老若男女のバードウォッチャーが技術の差こそあれ、「市民科学者」として鳥類の分布と生息数の全体像把握に欠かせないデータの収集に当たる。プロジェクト参加者の総計はおよそ50万人に上る。オンライン版の図鑑兼データベースを「eBird」といい、地上の1万585種の鳥類の情報をまとめたデータベースから検索することができる。現在までに登録された観察記録は3350万件、観察した種は1万418種とされる。 市民科学者の観察記録に支えられ、種ごとに生息数減少、生息域の拡大あるいは鳥類の疾患の流行状況を把握できるようになった。バードウォッチャーの観察は都市部や郊外、森林にいたるまで研究所の研究を拡大し、鳥の種ごとに人間の暮らしや環境汚染、気候変動や生息域喪失の影響に関わる研究上の課題に答えを探す助けになってきた。 市民科学者事業は年間を通じて催され、エサ台に集まる鳥の定点観測 Project FeederWatch、巣作りと育雛に関わる NestWatchのほか、都市の鳥に注目する Celebrate Urban Birdsや樹木の生える環境の鳥の観察 Birds in Forested Landscapesなど生息環境ごとにまとめたり、写真と動画の記録と投稿 CamClickrに特化したり、あるいは全米オーデュボン協会との提携事業2件を推進する。eBirdと生息数調査事業「地球はおおきな裏庭」 Great (Global) Backyard Bird Count がある。コーネル大学鳥類学研究所では定点カメラを NestCamsと名づけて設置し、春の繁殖期に営巣中の鳥の生態を記録してきた。
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