岩崎京子とは? わかりやすく解説

いわさき‐きょうこ〔いはさきキヤウこ〕【岩崎京子】

読み方:いわさききょうこ

[1922〜 ]児童文学作家東京生まれ人間と自然・動物との交流淡々とした筆致で描く。「(こい)のいる」で昭和45年度(1970芸術選奨。他に「サギ」「シラサギ物語」「花咲か」など。平成10年1998児童文化功労賞受賞


岩崎京子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/17 05:06 UTC 版)

岩崎 京子(いわさき きょうこ、1922年10月26日 - 2025年7月10日)は、日本児童文学作家

来歴・人物

東京生まれ[1]恵泉女学園高等部卒業。

1959年、短編「さぎ」で児童文学者協会新人賞を受賞。1963年、『シラサギ物語』で講談社児童文学新人賞を受賞しデビュー[1]。1970年、『鯉のいる村』で野間児童文芸賞芸術選奨文部大臣賞受賞。1974年、『花咲か』で日本児童文学者協会賞を受賞。2006年、巖谷小波文芸賞受賞。2009年、横浜文学賞受賞[2]。2010年、『建具職人の千太郎』で第40回赤い鳥文学賞を受賞。 小学校の国語教科書に掲載された「かさこ地蔵」など民話の再話も手掛けた[1]。東京都内の自宅で長年にわたって家庭文庫を開設した[1]

100歳を超え、児童文学界の大御所の一人であった。

「世田谷・九条の会」呼びかけ人を務めていた[3]

2025年7月10日の朝、老衰のため東京都西東京市の病院で死去した。102歳没[4]

著書

  • 『シラサギ物語』(講談社) 1964、のち文庫、青い鳥文庫
  • 「みいちゃんきにのぼる」(講談社) 1964
講談社の絵本クラウン版『ライオンのめがね』に収載[5][6]
  • 『山のウグイス』(講談社) 1965
  • 『鯉のいる村』(新日本出版社) 1969
  • 『日本人の橋(スピエン・ジツポン)』(偕成社) 1970
  • 『小さなハチかい』(福音館書店) 1971、のち偕成社文庫
  • 『みどりいろのこいぬ』(実業之日本社) 1971、のちフォア文庫
  • 『あかまんまとうげ』(童心社) 1972
  • 『ゆうじときじ』(ポプラ社) 1972
  • 『ただいま70ぱ』(金の星社) 1973
  • 『花咲か』(偕成社) 1973
  • 『おくびょうウサギのくろ』(岩崎書店、日本の幼年童話16) 1973
  • 『うさぎ屋敷』(ポプラ社) 1974
  • 『えちごちぢみうた』(ポプラ社) 1975
  • 『消えたイタチ』(家の光協会) 1976
  • 『かえってきた子牛』(金の星社) 1976
  • 『神かくしの山』(偕成社文庫) 1977
  • 『東海道鶴見村』(偕成社) 1977
  • 『まぼろしのさき姫』(講談社) 1978
  • 『鶴見十二景』(偕成社) 1979
  • 『かめ200えん』(フレーベル館) 1980
  • 『久留米がすりのうた』(旺文社) 1981
  • 『まぼろしじょうのまりひめ』(PHP研究所) 1982
  • 『少女たちの明治維新 日本で最初の女子留学生たち』(PHP研究所) 1983
  • 『はくちょうのぐー』(ひさかたチャイルド) 1983
  • 『火の壁をくぐったヤギ』(国土社、現代の民話・戦争ってなあに) 1985
  • ド・ロ神父と出津の娘たち』(旺文社) 1985、のち女子パウロ会・パウロ文庫
  • 『はちまんさまのこまいぬ』(ひさかたチャイルド) 1985
  • 『たまごころころ』(フレーベル館) 1985
  • 『道けわしくても心きよらかに 婦人の地位向上につくした市川房枝』(佼成出版社) 1986
  • 『小さな闘牛士』(旺文社) 1987
  • 『にげるんだサンちゃん』(旺文社) 1987
  • 『ヤギのリリのおくりもの』(ひくまの出版) 1988
  • 『銀のつづら』(佼成出版社) 1989
  • 『サツキの町のサツキ作り』(岩崎書店) 1990
  • 『ゆきむすめ』(学習研究社) 1990
  • 『ユミ子の家をこわした木』(旺文社) 1992
  • 『わが名は荒木宗太郎』(偕成社) 1992
  • 『まぼろしじょうのてじなくらべ』(PHP研究所) 1992
  • 『花に暮れて』(文渓堂) 1993 - エッセー集
  • 『子どものいる風景』(新日本出版社) 1993
  • 『地下室のおひめさま』(PHP研究所) 1993
  • 『ちいさなこいのぼりのぼうけん』(教育画劇) 1993
  • 『おやすて山』(佼成出版社) 1993
  • 『あかまんまとうげ ちひろからあなたへ』(童心社) 1994
  • 『100さいのおばあちゃん先生』(くもん出版) 1994
  • 『かもの卵』(岩崎書店) 1995
  • 『まぼろし城のがんこひめ』(PHP研究所) 1995
  • 『お父さんの足音』(ポプラ社) 1998
  • 『みんなまってたクリスマス』(女子パウロ会) 1998
  • 『けいたのボタン』(にっけん教育出版社) 1999
  • 『原爆の火』(新日本出版社) 2000
  • 『ドッジの風』(大日本図書) 2001
  • 『がんばれ! くるまいすのうさぎ ぴょんた』(教育画劇) 2002
  • 『一九四一 黄色い蝶』(くもん出版) 2004
  • 『公園のふしぎ観察記 小さな児童公園の365日』(PHP研究所) 2005
  • 『子育てまんじゅう 街道茶屋百年ばなし』(石風社) 2005
  • 『熊の茶屋 街道茶屋百年ばなし』(石風社) 2005
  • 元治元年のサーカス 街道茶屋百年ばなし』(石風社) 2005
  • 「ばけもの長屋のおはなちゃん」
    1. 『びんぼう神とばけもの芝居』(文溪堂) 2006
    2. 『大どろぼう疾風組参上!』(長谷川義史絵、文溪堂) 2010
    3. 『大さわぎ! ばけもの芝居と白いねこ』(長谷川義史絵、文溪堂) 2016
  • 『久留米がすりのうた 井上でん物語』(石風社) 2007
  • 『建具職人の千太郎』(くもん出版) 2009
  • 『花のお江戸の朝顔連』(堀田あきお絵、佼成出版社、どうわのとびらシリーズ) 2009
  • 『かめ200円』(杉浦範茂絵、フレーベル館) 2010
  • 『花のお江戸の金魚芝居』 (堀田あきお絵、佼成出版社、どうわのとびらシリーズ) 2011
  • 『まりひめ』(市居みか絵、鈴木出版、ひまわりえほんシリーズ) 2016
  • 『花のお江戸の蝶の舞』(佐藤道明絵、てらいんく) 2018
  • 『いなくなったたのかんさあ』(篠原良隆絵、日本幼年教育研究会編、メイト、おはなしメイト傑作選) 2019

翻訳

脚注

  1. ^ a b c d 読売新聞 2025年7月17日 26面
  2. ^ 主な事業のご紹介(横浜文学賞) - 横浜文芸懇話会
  3. ^ 「世田谷・9条の会」申し合わせ - 世田谷・九条の会
  4. ^ 児童文学作家の岩崎京子さん死去、102歳 「鯉のいる村」で野間児童文芸賞”. 産経新聞:産経ニュース (2025年7月16日). 2025年7月16日閲覧。
  5. ^ 講談社の絵本 クラウン版 「ライオンのめがね」 ...”. ヤフオク!. 2023年6月3日閲覧。
  6. ^ 猪野∥賢一 (1964). ライオンのめがね. 東京: 講談社. https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000127-I000000608 

関連項目




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