屋内消火栓
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/26 21:06 UTC 版)
1号と2号の規格がある。 1号は、筒先(ノズル)で毎分130リットル、0.17 - 0.7MPaの放水性能を有する物で、半径25メートルの円で防火対象物をカバーしなければならない。その為、殆どの物は口径40mm、15mのホース2本で構成されている。ノズルの口径は13mm (1/2in) である。 ノズルは開閉機能の無いストレートノズルの場合が多い。また、ホースはゴム引きや樹脂引きの布ホースであり、折れやよれで圧力を損ない易く、扱いはそれなりに熟知する必要がある。特に消火栓近傍の火災であってもホースを全部伸ばさねば放水不能であるし、ノズルでは開閉できないので2人で放水作業をせねばならない(ノズルを開閉機能付きのものに交換するのは容易である)。 2号は、筒先で毎分60リットル、0.25MPaの放水性能を有する物で、半径15mの円で防火対象物をカバーしなければならない。また、ホースは保形ホースといわれる水道ホースの様なもので、口径25mmの物が用いられ、消火栓を開く、ノズルを持ち出す等の動作で自動的にポンプが起動する方式の物である。特に病院等の就寝施設で、一人でも有効に消火活動が行える様に考えられたのがこの消火栓である。但し、放水性能が落ちる為に2号消火栓は倉庫等には設置できない。 ノズルはコック状の開閉弁を持つストレートノズル、先端を回転し放水・噴霧・停止を行う噴霧ノズルの2種がある。1号消火栓と異なり、ホースは全て延長しなくとも放水可能であり、放水量が少なく、ノズルで開閉操作可能であるので操作は極めて容易である。ただ、ノズルの操作法は先に述べたとおり、幾つかの種類があるので、予め確認する必要がある。 最近では1号の放水性能をそのままに、2号と同じ操作で使用できる易操作性1号消火栓も製品化されている。
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