実際に起きた事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 07:54 UTC 版)
日本では、催涙スプレーを悪用した異臭騒ぎなどのいたずらや、強盗事件、傷害事件などがたびたび報道され、問題となっている。古くは、1995年4月19日に発生した横浜駅異臭事件では668人もの負傷者を出し、地下鉄サリン事件のわずか1月後ということもあり、大きな社会不安を引き起こした。また、2006年4月6日、西日暮里駅で韓国人の武装すり団が駅構内で催涙スプレーをまき散らし、22人が病院に搬送された事件が発生した際は、日本人に衝撃を与え、容疑者の本国である大韓民国でも報道された。 このような事件が続発したため、日本では司直が厳しく取り締まっている。近年、催涙スプレーを犯罪目的で使用したり、いたずらを犯した者は、刑事と民事の両面から厳重に処罰される傾向にある。また、操作ミスで誤射した結果として他者に損害を与えた場合でも、犯罪として処罰されるおそれがある。 有害玩具の一種とみなされることもある。これにより、警察官の職務質問などの際に発見された場合、軽犯罪法違反や迷惑防止条例違反の疑いをかけられる場合がある。実際、2007年8月26日未明にズボンのポケットに催涙スプレーを入れていた男性が職務質問を受け、軽犯罪法違反の容疑で新宿警察署へ任意同行、書類送検されている。しかし、2009年3月26日、最高裁判所は「被告人には前科がなく、状況から催涙スプレーは防御用と考えられ、所持に正当な理由がある」として科料9,000円とした原判決を破棄し無罪を言い渡し、催涙スプレーの携帯だけでは直ちに違法となるわけではないとの確定判決を示した。 殺虫剤替わりに使用して、同室の全員が苦痛を被った事例もある。
※この「実際に起きた事件」の解説は、「催涙スプレー」の解説の一部です。
「実際に起きた事件」を含む「催涙スプレー」の記事については、「催涙スプレー」の概要を参照ください。
- 実際に起きた事件のページへのリンク