宙返り (大江健三郎の小説)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/30 07:30 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動『宙返り』(ちゅうがえり)は、大江健三郎の長編小説。1999年6月に上下巻の単行本が講談社より刊行された。
大江は、1993年から1995年にかけて全3部の長編『燃えあがる緑の木』を発表している。当時はそれを「最後の小説」としていた。しかし1996年に友人であった武満徹が亡くなると、その葬儀の席でもう一度小説を書くと宣言し、ほぼ3年をかけて本作を執筆して書き下ろしとして刊行した。巻頭には「──永遠の武満徹に」という献辞が記されている。
本作は『燃えあがる緑の木』の後日譚であり、やはり新新宗教の集団を主題としている。
単行本上下巻の帯にはそれぞれ以下のコピーと作者のコメントがある。
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- ”ノーベル賞から5年、大江健三郎、小説復帰の大作。“
- ”「世紀末の闇の深さ、希求する若い魂の激しさ、それをリアルに、明快に書くことをねがった」ー作者”
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- ”大江健三郎は、沈黙して「新しい人」の思想を探ってきた。“
- ”「ひとり少年時に聞いた「神」の声を追いもとめる若者も、死の前に生きなおすことを企てる初老の男も、自分だと思う」ー作者“
2002年に講談社文庫版(全2冊)が刊行された。
あらすじ
米国で教鞭をとっていた画家の木津は、15年前に印象的な行動をとった少年・育雄と再会する。木津と育雄は、踊り子(ダンサー)と共に、師匠(パトロン)と案内者(ガイド)と呼ばれる2人の男の新興宗教の再興に協力する。師匠(パトロン)と案内者(ガイド)は、10年前に教団内の急進派を抑えるために「宙返り」と呼ばれる転向を行い、一度は教団を解散していた。しかし再出発の矢先、案内人(ガイド)が元急進派によって拉致・監禁されて病死してしまう…。
本作では『燃えあがる緑の木』の登場人物のサッチャン、大江光を思わせる森生、などが登場する。
また前半部ではウェールズの詩人R・S・トーマスがモティーフとして用いられている。
「宙返り (大江健三郎の小説)」の例文・使い方・用例・文例
- 後転の宙返りをした
- デモ用の飛行機が数回の横転と3度の宙返りをした
- 宙返りするジェットコースターに乗ったら、気持ち悪くなっちゃった。
- 前飛び込み後宙返りをする.
- 宙返り(飛行)をする.
- 宙返りを打った時ジェット機は突然失速して墜落した.
- 宙返り飛行
- 宙返り飛行家
- 宙返りしながら転がる
- 急降下に続き、背面飛行、その後水平な飛行へと戻る上昇から成る宙返り
- 後ろ向きの宙返り
- 水に入る前に宙返りをする飛び込み
- 前方に両足を投げ出して完全な後方宙返りを行い、足を先にして、飛び込み板に背を向ける形で水に入る飛び込み
- 脚を前に投げ出し、広報宙返りを決め、飛び板に面して、入水するダイビング
- 飛行中または地上で後ろ向きの宙返りをするハト
- 飛行中に空中を宙返りする旧世界産の鳥
- 飛んで宙返りするまたは宙返りをする
- 曲芸飛行士は飛行機を宙返りさせた
- 宙返りをする
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