宗教団体の創設
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 05:40 UTC 版)
「エーリヒ・ルーデンドルフ」の記事における「宗教団体の創設」の解説
1933年1月30日にヒンデンブルクがヒトラーを首相に任命した時には「あなたは偉大な祖国を最悪な扇動者に渡してしまった。この男は我がドイツに不幸な災いをもたらすだろう」と激しく糾弾する手紙を送ったといわれるが、一部の歴史家はこの手紙は偽造であろうという見解を示している。 また陸軍総司令官ヴェルナー・フォン・フリッチュに対しては「ヒトラーには誠意というものが全くない。いまに奴は君のことも裏切るだろう。」と述べたことがあった。ヒンデンブルクの死後にはブロンベルク、フリッチュ、ベックら軍部がしきりにルーデンドルフを担ごうとしていたが、この頃ルーデンドルフはドイツにキリスト教に代わる新しい敬神思想を作りだすことに熱中しており、ほとんど取り合わなかった。 ルーデンドルフの妻マティルデ・フォン・ケムニッツ(Mathilde Ludendorff)は神秘主義者であり、その影響でルーデンドルフは共産主義で飾りたてたユダヤ人と、フリーメイソンの秘教主義に根ざすローマ・カトリックの「超=民族的な秘密権力」について述べるようになり、フリーメイソンによってキリスト教徒が「人工的なユダヤ人」に造り替えられ、ユダの勝利のために尽くしているとして、週刊誌『民族監視所』も創刊した。ルーデンドルフ出版社(Ludendorffs Verlag)を創設し、1929年からはイエズス会の権力陰謀論などを展開した。 1936年には著書『ユダヤ人の告白:キリスト教を通じた民族破壊』 を発表した。妻マティルデとの共著『大いなる驚愕:聖書は神の言葉ではなかった』ではナチスの立法はユダヤ人とローマの宣伝に梃入れするものと批判した。 ルーデンドルフは古代スカンジナビア半島の異教の神々を信仰の対象とした宗教団体 Bund für Deutsche Gotterkenntnis(ドイツ信徒の家)を創設し、ナチ党政権によって公認されている。
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