学校の範囲
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/05 05:42 UTC 版)
寮歌という分野がどこまでを指すものか、明確ではない。一般には「旧制高等学校で生徒によって歌われたもの」、という認識がされているが、寮外で作られた歌も歌われていた事実を考えると、これは少々曖昧なものである。 また、この基準では「旧制高等学校以外の高等教育機関で歌われた寮歌はどうなるのか?」という問題も生じる。例えば「日本寮歌祭」を主催している「日本寮歌振興会」においては、旧制高等学校(学習院高等科を含む)及び旧帝国大学予科の他、三商大・旅順工科大学の予科を含めた42校の同窓会組織を会員とし、陸軍士官学校、海軍兵学校、東亜同文書院、日本体育専門学校、 明治専門学校、長崎高等商業学校、東京高等師範学校、早稲田高等学院、日本医科大学予科、愛知大学予科などを同志校として扱っていた (『日本寮歌集』~日本寮歌振興会発行~の平成3年度版の『序』を参照のこと)。同志校は日本寮歌祭に参加を表明した同窓会であるが、同じ公立大学の大阪商科大学予科を正会員とし、京都府立医科大学予科を同志校とする根拠はかなり薄いと言わざるを得ない。 この点ではむしろ、対象校を「旧制高等学校及び官公立大学予科」と定義している「全国寮歌祭」(大阪)の方が、基準としては一応の筋が通っていると言える。(なお、全国寮歌祭は文部省所管以外の学校、即ち旧制高等学校には学習院高等科を、官立大学予科には神宮皇學館大學予科を含んでいる。) したがって、大前提となる 「旧制高等学校で」 の部分について、改めて再検討を加える必要がある。即ち、純粋に旧制高等学校のみにするのか、あるいは旧帝国大学予科を含める38校とするのか。それとも、旧制専門学校を含めた旧制高等教育機関全般とするか、であろう。(なおこの場合でも、当初は中等教育機関であり、後に高等教育機関となった師範学校の扱いが問題となる。)
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