学校での祝賀式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/22 03:44 UTC 版)
明治節当日は学校の職員・生徒・児童が学校に参集して祝賀式を行った。小学校の児童は、当日朝早く起き、国旗を掲げて皇居を伏し拝み、身体を清めて服装を整え、黒い靴下と黒靴を履き、エプロンを脱いで登校し、静粛に式に臨むべしと指導された。 明治節などの祝祭日に関する礼法は、ところによりまちまちであった。文部省は1941年に礼法要項を制定して礼法を統一した。これによると、明治節には国旗を揚げ宮城を遥拝し、祝賀と敬粛の誠をあらわす。学校では、あらかじめ天皇の写真を式場の正面正中に掲げる。皇后の写真は天皇の写真に向かって右に掲げる(明治節の儀式ではさらに明治天皇の写真を今上天皇の写真に向かって左に掲げる)。勅語奉読者は特に容儀・服装に注意し、あらかじめ手を清めておく。勅語謄本を箱から出して、小蓋や台に載せて式場の上座に置くのを例とする。参列者は服装を整えて容儀を正し、真心をもって終始する。式場へ入る際に一礼する。挙式中は特別の場合を除くほか出入りをしない。儀式は以下の順序・方式により行う。 一同敬礼(上体を前に約30度傾ける)。 ※ 写真の覆いを取り外す。その際、参列者は上体を前傾して敬粛の意をあらわす。 ※ 写真に対して最敬礼を行う(上体を前に約45度傾ける)。写真が無ければ宮城遥拝を行う。 国歌をうたう。 学校長が教育勅語を奉読する。奉読者は写真の前に立つのを避ける。写真が無ければ正面中央に立つ。 奉読者は勅語謄本を丁寧慎重に取り扱い、押し戴いてから奉読する。 参列者は奉読開始と同時に上体を前傾して拝聴する。 奉読者は奉読を終えて謄本を押し戴く。 参列者は敬礼してゆっくり元の姿勢に戻る。 勅語奉答の歌をうたう(法令に規定されていないが、小学校では特殊の事情のない限り必ず歌う)。 学校長が訓話を行う。 明治節唱歌をうたう。 ※ 写真に覆いをする。その際、参列者は上体を前傾して敬粛の意をあらわす。 一同敬礼(上体を前に約30度傾ける)。以上。 写真を拝戴していない場合は写真に関する手順(上記※印)は行わず、写真への最敬礼(手順3.)の代わりに宮城遥拝を行う。
※この「学校での祝賀式」の解説は、「明治節」の解説の一部です。
「学校での祝賀式」を含む「明治節」の記事については、「明治節」の概要を参照ください。
- 学校での祝賀式のページへのリンク