学会の見解や研究成果および公的機関の動き
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/17 06:08 UTC 版)
「クエスチョニング (セクシャリティおよびジェンダー)」の記事における「学会の見解や研究成果および公的機関の動き」の解説
アメリカ心理学会は「性的指向と同性愛に対する理解を深めるために(For a Better Understanding of Sexual Orientation & Homosexuality)」というパンフレットを発行しており、そこでは「青年期は実験の時期であり、多くの若者は自己の性的な意識に疑問を持つ。性的な意識に気付くことは、通常の青年期の発育過程である。青年期の人は同性愛的な感覚や自己の性的指向に迷いを引き起こすような体験をすることがある。個人によってはこの迷いが原因となり鬱病となるケースもある。」と説明している。 若者によっては社会的な批難(ホモフォビア)を恐れてカミングアウトを避けたり、性的指向を認めたりすることを避ける場合もある。また、自身をレズビアンやゲイ、バイセクシャルなどと認識することで迷いがなくなる場合もある。多くの場合、クエスチョニングの若者は支援を受けることで、満足感を得て生きたり、健康な生活や、通常の思春期の発達過程を歩むことができる。クエスチョニングの若者がいじめや共同絶交および他の抑圧を受けた場合に自殺念慮のリスクがより増えるとされ、また無防備な性交渉やアルコールの過剰摂取や薬物乱用などを行う危険性も高いとの研究もある。クエスチョニングの若者はレズビアンやゲイおよびバイセクシャルの若者と比較して、虐待被害や自殺念慮、アルコールの過剰摂取や薬物乱用のリスクが高く、これは異性愛者やレズビアン、ゲイおよびバイセクシャルからの疎外感に起因している可能性があると考えられている。 性同一性や性的指向の不確実感に関連する不安障害や鬱病は、世界保健機関によるICD-10の「性発達及び方向づけに関連する心理及び行動の障害」の下で性成熟障害(英語版)として分類されている。自己による性同一性は異常ではなく、上記の分類下にない。また、性的指向や性同一性が抑え込まれた状態や失った状態を示す自我違和的な性指向(英語版)とも区別されている。
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