夫と娘
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/27 01:43 UTC 版)
里きは生涯に3度結婚しており、最初の夫は東京で知り合った中安守、2番目の夫はアメリカ人男性(姓名不明)、3番目の夫はアメリカで知り合った宇都宮源吉(山田源吉とも名乗る)である。最初の夫とは離婚、2番目の夫とは死別している。子どもは1人で、2番目の夫との間にできた娘のモヨだけである。 娘のモヨ(1891年〔明治24年〕8月11日 - 1973年〔昭和48年〕9月17日)は、アメリカで生まれ、1894年(明治27年)に母・里きに連れられて日本に渡り、加藤夫妻に預けられた。目が青かったことから小学校でいじめに遭い、加藤夫妻の計らいにより和裁学校に通うことになった。その後兵庫県神戸市に移り浴衣や寝具を仕立てる仕事に就くも、暗い工場での勤務で視力を悪化させ、その工場から浴衣や寝具を仕入れていた兵庫県氷上郡幸世村香良(現在の丹波市氷上町香良)の料亭旅館玉屋で働くことになった。そこで武士の家系である足立國太郎と出会い、結婚した。モヨは町の人からお英さん(おえいさん)と呼ばれて親しまれ、「外国人風の顔つきとは裏腹にどの日本人よりも日本人らしい」と言われていたという。里きとは違い神道を信仰し、戦中は憲兵から目が青いことを聞かれるたびに、「眼は青いけれども心も体も日本人です、私は日本を愛しています」と答えていた。
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