天明3年浅間山の大噴火
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浅間山は、長野県北佐久郡軽井沢町及び御代田町と群馬県吾妻郡嬬恋村との境にある安山岩質の標高2,568mの成層火山である。天明3年(1783年)に浅間山は大噴火(天明噴火)を起こした。4月に活動を再開し7月まで噴火と小康状態を繰り返しながら活動を続けた。浅間山の天明噴火の高崎宿を含む中山道筋での被害は4月から7月までの長期にわたり、火山礫、火山砂、そして火山灰などによるものであった。その被害の大きさは、大角(1975)にて説明されている。 鼻曲峠六尺余, 沓掛宿四~五寸, 軽井沢宿三乃至四尺, 峠町四尺余, 坂本宿, 松井田宿で四尺, 安中宿四尺ほど, 板鼻宿で三尺程, 高崎宿で二尺, 熊谷宿壱尺, 本庄宿二尺程, 桶川宿五寸程, 妙義山東南部村々は壱尺以下, 下仁田二寸, 富岡六寸, 江戸で壱寸ほどである。焼出す煙は, 上野, 下野, 陸奥, 常陸, 安房, 上下総の国々にたなびき, 石砂灰が降り,それから東風に従い,煙は西に向い,東海道西国へも八月午未刻に灰降り, 相州石尊又は奥州白河, 日光に灰が降ったという。 — 大角(1975)、7頁。 浅間山の火山礫、砂、灰の堆積は高崎宿で二尺(約66,7㎝)であったことがわかる。また、中山道筋での浅間山噴火の自然への影響は『浅間奇談』に記録がある。 桶川宿より軽井沢宿道通り筋より双方見渡しの処, 田畑草木不残埋り,色赤く成, 野山共に青葉一切なし — 浅間奇談
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