外来種としてのリスク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/09 18:14 UTC 版)
「ミステリークレイフィッシュ」の記事における「外来種としてのリスク」の解説
ミステリークレイフィッシュはヨーロッパではイタリア、ウクライナ、オランダ、クロアチア、スウェーデン、スロバキア、チェコ、ドイツ、ハンガリー、ルーマニア、それ以外ではマダガスカルと日本の天然水域で生息が確認されたことがある。 ザリガニ類は一般に雑食であるため、大量増殖すると淡水生態系や水稲農業に影響を及ぼす可能性が指摘されている。ミステリークレイフィッシュは単為生殖する、つまりメスだけでクローンを作って増殖することができ、また繁殖力が強いことから1個体だけでも野外で増殖して在来生態系を脅かす可能性が指摘されている。実際、温暖な地域では非常に高密度に増殖した例が報告されており、例えば食用目的で導入されたマダガスカル島では水田、水路、養魚池などに非常に高密度で定着していることが確認されている。 また、ミステリークレイフィッシュを含む北米産ザリガニはいくつかの病気の保菌者となることが知られており、これらの病気を拡散させてしまう恐れがある。例えば、ザリガニペスト(英語版)の通称で知られるアファノマイセス菌(学名:Aphanomyces astaci)は世界の侵略的外来種ワースト100に指定されており、これに耐性を持たないヨーロッパ産ザリガニやニホンザリガニなどに感染して大量死を引き起こすことがある。また、白斑病(英語版)は様々な十脚目に感染することが確認されており、在来甲殻類に深刻な被害を引き起こしたりエビやカニの養殖に重大な被害をもたらしたりする可能性が指摘されている。
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