外国の貫通幌
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/06 22:13 UTC 版)
今日のヨーロッパでは主として車体正面部にゴム製の円い幌をつけている。元々はアメリカ流儀のもので、かつては防水素材の幌をばねの力で圧着させていた。イギリスやアメリカではセンターバッファ(緩衝器)付きの巨大な幌が使われ、韓国、中国などアジア諸国にも採用されている。日本の国鉄線では自動連結器交換前に類似のものが客車で使われていたが、自連化後にこちらも吊り幌へと交換された。私鉄では新京阪鉄道(現阪急京都線)のP-6形に採用されたのが唯一の例であるが、保守に手間がかかり前方が見えないなどの理由で1960年代に撤去された。 旧東ドイツのゴム式圧着幌。現在では欧州全域に広く普及。 台鉄電源荷物車。ゴムの幌枠を持つ海外の車輌の例。連結時はこれを密接させるのみである。 デンマーク国鉄IC3型気動車。袋状のゴムを空気で膨らませた幌。隙間ができず、またバッファとしても働く。 戦前以来のヨーロッパ大陸での貫通幌。昭和以降の日本のものと構造が類似。 (日本)鉄道院基本形客車。ばね圧接式の幌を装備する。原理的には台湾のゴム幌と同じ。
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