基本的な理論とは? わかりやすく解説

基本的な理論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/31 16:55 UTC 版)

最大節約法」の記事における「基本的な理論」の解説

考えられる多く系統樹のうちある特定の規準満たすものを最適呼称する。最大節約法においては最大節約規準により、あるデータセット対す最短最適となる。言い換えると、最大節約法オッカムの剃刀による考え方である「一番単純な説明が一番優れている」という仮定根拠としており、進化事象数が最も少な系統樹最良のものとして選択する方法である。最大節約法では、構築され系統樹について進化の数を算出し樹形変化させて再び計算を行う。この2ステップ繰り返して進化回数最小となる樹形探索するのである最大節約規準の下では、ある特定の系統樹樹形における、ある特定の相同形質集合配置最適考えられる。この最適な配置においては同形形質の数が最小で、派生形質の数が最大となる。ただし、この基準の下で自由に系統樹構築するわけではなく、あくまで形成変形され系統樹事後的に評価することに注意が必要である。すなわち、同形形質の数を0にするような自由な系統樹構築不可能で、ある特定の系統樹樹形において同形形質の数が最も数が少なくなる、というのみである。 Swofford and Olsen (1990) では、以下の4つ最節約規準総括されている。 ワグナー最大節約規準 相同形質集合内の形質状態の配列決定されている。すなわち、ある形質状態aから形質状態cへの変化は、間に入る形質状態bを経る。形質状態の消失再出現無制限に認められるフィッチ最大節約規準 相同形質集合内の形質状態の配列決定されていない。すなわち、形質状態aから形質状態cへの変化において、形質状態bが介在する要はない。形質状態の消失再出現無制限に認められるドロ最節約一つ一つ共有派生形質固有派生する。すなわち、共有派生形質系統樹上で一度しか発生しない二次的な消失認められるが、その場再度共有派生形質出現することはできない)。 カミン・ソーカルの最節約性 形質状態の進化不可逆である(派生形質二次的な消失はそれ自体新たな派生形質として解釈される)。 これらの最節約規準状況に応じて使い分けることで、形質状態の扱い方変え個々形質対す知見系統樹推定反映できる。このバランスを取る規準が、Swofford and Olsen (1990) で提案され総合最節約性である。

※この「基本的な理論」の解説は、「最大節約法」の解説の一部です。
「基本的な理論」を含む「最大節約法」の記事については、「最大節約法」の概要を参照ください。

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