地形と野生生物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/10 08:53 UTC 版)
ワイト島はほぼ菱形をしていて、面積は147平方マイル(381km2)である。主に島の西側に当たる島の約半分は、ワイト島特定自然保護区に指定されている。度々「イングランドの縮小版」として引き合いに出されるほどに島の景観は変化に富んでいる。西部地区は田園地帯が中心で、恐らく風景画として島では最適な場所であり、島の全域をニードルズまで走る有名な白亜質の草丘分水嶺が聳える急峻な海岸線がある。島の最高地点は、イギリスでマリリンと呼ばれる種類の山でもあるセントボニフェースダウン(241m/791ft)である。 残りの場所も変化に富んでいて、緩やかな崖と岩棚のある恐らく野生生物にはとにかく重要な一番有名な生息地があり、国際的な保護区域である。ヤー川が島の東端のベンブリッジ港を形成する北東に緩やかに流れる一方で、メディナ川が北のソレント海峡に流れ込んでいる。紛らわしいことに西に流れる川もヤー川と呼んでいて、フレッシュウォーター湾からヤーマスの比較的広い河口までの短い距離を流れている。それぞれを区別する必要があるときは、川の名前に「東」や「西」を付けている。島の南部は、イギリス海峡に面している。 島の野生生物は、グレートブリテン島とは異なる特徴的な生物相をもつ。リスは在来種のキタリスが多く、グレートブリテン島で分布を広げている外来種のハイイロリスがいない。また、野生のシカもいないが、ヤマネ科やコウモリの希少種が発見されている。タテハチョウの一種・グランヴィルヒョウモンモドキ Melitaea cinxia はユーラシア大陸に広く分布するが、イギリスではワイト島の脆い崖周辺だけに分布している。 本土から島に渡るには船が一般的で、リミントンからヤーマス、サウサンプトンから東カウズ、ポーツマスからフィッシュボーンとフェリーが運航されている。車を使わない人は、サウスシー・ライド間を運航するホバークラフトが使えるし、サウサンプトン・西カウズ間やポーツマス・ライドピアヘッド間は、2隻の双胴船が運航している。島にはベンブリッジとサンダウンに軽飛行機用の空港もある。 島にはアソシエーション・オブ・トレイン・オペレーティング・カンパニーズ(ATOC、イギリス鉄道運行企業連合。イギリスの旅客列車運行会社の代表団体)に属する最小の鉄道会社であるアイランド・ラインの本社があり、同社が島の東部ライドピアヘッド・シャクリン間約8.5マイルのワイト島線の列車(ナショナル・レールに含まれる)を運行している。スモールブルック連絡駅でワイト島線と連絡する蒸気機関車の保存鉄道ワイト島蒸気鉄道もある。
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