特徴的な生物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/04 04:24 UTC 版)
「ミトコンドリアDNA」の記事における「特徴的な生物」の解説
レクリノモナス(Reclinomonas americana)は、原始的なミトコンドリアDNAを持っていることで有名になった原生生物である。およそ70kbの環状DNAにタンパク質とRNAを合わせて98遺伝子があり、そのうち18は他のミトコンドリアDNAには全く見付からない。特に細菌と同様のRNAポリメラーゼ遺伝子群が存在する点は特徴的である。 これまで知られている限り最も小さなミトコンドリアDNAを持つ生物は、マラリア原虫やピロプラズマを含むアピコンプレックス門の原虫である。大きさわずか6 kbの線状ゲノムであり、電子伝達系に関わる3つのタンパク質遺伝子と、断片化されたリボソームRNA遺伝子群のみが存在している。tRNAはミトコンドリアDNA上には全く存在しないため、すべてが細胞質から輸送されていると考えられている。 キネトプラスト類のミトコンドリアでは、20kb程度の環状DNA(マキシサークル)に20前後の遺伝子が存在している以外に、1kb程度の小さな環状DNA(ミニサークル)が1万以上ある。マキシサークル上の遺伝子情報はそのままでは翻訳することができず、無数のミニサークルから転写されるガイドRNAを使ってRNA編集を行う必要がある。
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