土佐将監閑居の場とは? わかりやすく解説

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土佐将監閑居の場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/04 15:10 UTC 版)

傾城反魂香」の記事における「土佐将監閑居の場」の解説

時の帝の勘気を受け、絵師土佐将監は妻の北の方山科の国に隠れ住んでいる。その里に虎が出没する騒ぎ起こり弟子修理之助は我が国に虎は住まぬのにといぶかる。そこへ裏のから巨大な虎が出現驚き恐れ村人尻目に将監はこの虎こそ名人狩野四郎次郎元信筆の虎に魂が入ったものと見破る修理之助はわが筆力でかき消さんと筆をふるい、見事に描き消す。弟子実力認めた将監は、修理之助に土佐光澄の名と免許皆伝の書とを与える。 これを聞いた兄弟子浮世又平は妻のお徳ともども、師に免許皆伝頼み込む又平は人がよく絵の腕は抜群なのだが、生まれついての吃音障害持ち、欲がない。折角の腕を持ちながら大津絵書いて生計を送る有様である。そんな弟子いら立ち覚えた師は覇気がないとみなして許可しない。妻のお徳口の自由な夫に代わって縷々申し立てても駄目であった折しも元信弟子雅楽之助が、師の急難告げる。又平は、これこそ功をあげる機会助太刀を願うが、これもあえなく断られ修理之助が向かうことになる。 何をやっても認められない。これも自身障害のためだと絶望した又平は死を決意する夫婦涙にくれながら、せめてもこの世名残絵姿描き残さんと、手水鉢墓碑なぞらえ自画像を描く。「名は石魂とどまれ」と最後の力を込めて描いた絵姿は、あまりの力の入れように、描き終わっても筆が手から離れないほどであった水杯を汲もうとお徳手水鉢に眼をやると、何と自画像裏側にまで突き抜けているのであった。「かか。ぬ、抜けた!」と驚く又平。お前の執念奇跡起こしたのだと感心した将監は、又平筆力認め土佐光起の名を与え免許皆伝とし、元信救出命じた又平は、北の方より与えられ紋付羽織袴脇差礼服を身につけ、お徳の叩く鼓に乗って心から楽しげ祝いの舞を舞う。そして舞の文句口上言えば、きちんと話せることがわかる。将監から晴れて免許状巻物と筆を授けられ又平夫婦喜び勇んで助太刀に向かうのであった

※この「土佐将監閑居の場」の解説は、「傾城反魂香」の解説の一部です。
「土佐将監閑居の場」を含む「傾城反魂香」の記事については、「傾城反魂香」の概要を参照ください。

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