国内取引との比較
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 15:41 UTC 版)
国内取引と貿易取引には次のような違いがある。 企業等の取引主体の帰属文化や使用言語に差異がある。このため、国際的に通用する専門用語(インコタームズ等)が普及している。 地域により使用通貨や決済方法に違いがある。通貨の異なる相手との取引となることが多いため、為替レート変動によるリスクがある。また、国内取引の場合は現金・小切手・約束手形などがあるが、貿易取引では信用状(L/C)、D/P、D/Aなどの特殊な決済方法が発達している。 地域により取引の準拠法や商慣習に違いがある。 地域により商品の輸送時間に違いがある。遠距離の輸送となるため、運賃が上乗せコストとなるほか、商品が海上事故などに被災するリスクが高いため、保険料もコストとなる。 通関が存在する。安全管理や輸入関税の徴収などのため輸出入通関手続が存在する。この結果、関税などの直接的なコストのほか、通関書類などの作成にかかる間接コストも高い。 このように、国内取引と比べてコスト増の要因となる点が多いが、国内に存在しない希少価値のある商品を輸入すれば(あるいは、その商品が希少価値を持つ市場に輸出すれば)貿易にかかるコストを上回る利益が得られる可能性があり、その場合に貿易が行われることになる。
※この「国内取引との比較」の解説は、「貿易」の解説の一部です。
「国内取引との比較」を含む「貿易」の記事については、「貿易」の概要を参照ください。
- 国内取引との比較のページへのリンク