囲碁・将棋好き
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 06:20 UTC 版)
坂口安吾は推理小説以外に、将棋や囲碁も好んでおり、特に囲碁は強く、1937年(昭和12年)の京都府滞在時には碁会所席主として生活していたほどであったが、その後に塩入逸造三段に五子で勝ったこともある。 囲碁の呉清源の岩本薫との十番碁の第一局、将棋の木村義雄が塚田正夫に名人を奪われた第6期名人戦の最終局(第七局)、木村と升田幸三との三番勝負の第一局、木村が塚田から名人を奪回した第8期名人戦の最終局(第五局)、それぞれの観戦記を執筆していて、評価が高い。「勝負の鬼」として十年間不敗だった木村義雄が、1947年(昭和22年)の第6期名人戦で、勝負師根性を捨てたため塚田正夫にて敗北した時の、木村を厳しく批判した『散る日本』は名作として名高く、1950年に第一期九段戦に勝利した大山康晴を主人公にした小説『九段』もある。 また、王将戦で升田幸三が木村義雄との香落ち番の対局を拒否した陣屋事件についても、事の詳細を記した随筆『升田幸三の陣屋事件について』が安吾の死後に見つかった。この中で安吾は、升田の処分を決める棋士総会を傍聴したと記している。この随筆は、関係者の間で証言が食い違うことの多かった陣屋事件における、貴重な考証資料のひとつとして注目を浴びた。 また、アンコウを共食いと言い好んで食べた。
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