吉川眞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/15 03:03 UTC 版)
吉川 眞(よしかわ しん、1950年2月19日[1] - )は、日本の都市工学者。大阪工業大学名誉教授。建築学修士:M. Arch.(カリフォルニア大学ロサンゼルス校:UCLA, 1978)・工学博士(大阪大学, 1989)。元土木学会景観・デザイン委員会委員。元地理情報システム学会会長。
専門は、都市工学/景観工学・環境デザイン、空間情報学・地理情報システム(GIS)[2][3]。
経歴
1974年大阪大学工学部環境工学科卒業。1976年大阪大学大学院工学研究科環境工学専攻修士課程修了。1978年カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)建築・都市計画大学院修了。 その後、大阪大学工学部環境工学科助手・講師を経て、1993年大阪工業大学工学部土木工学科に着任。1999年同学科教授。2002年同学部都市デザイン工学科教授[4][5]。2018年大阪工業大学名誉教授。
大阪工業大学工学部(土木工学科・都市デザイン工学科)にて25年の長きに渡り教鞭を執り、特に都市工学/景観工学、地理情報システム(GIS)の研究と教育に貢献した[6]。また、国土交通省国土地理院から測量・地図に関する普及・啓発に顕著な功績があったとして「平成30年度“測量の日”における功労者感謝状」を授与されている[7]。
主なテクニカルアドバイザー
- 地理空間情報活用推進に関する近畿地区産学官連携協議会会長
- 元土木学会景観・デザイン委員会委員
- 元地理情報システム学会会長/GIS資格認定協会代表/関西支部長[8]
- 地理空間情報産学官連携協議会全体会議構成員[9]
- GIS大縮尺空間データ官民共有化推進協議会委員
- GIS支援センター顧問
- 元枚方市都市計画審議会会長/景観審議会会長/開発審査会会長[10]
- 日本建築学会近畿支部情報システム部会委員
著書
- 「設計とその表現」(共著、鹿島出版会1990)
- 「GISソースブック」(共著、古今書院1996)
- 「阪神・淡路大震災調査報告建築編-6 火災/情報システム」(共著、日本建築学会1998)
- 「ジオインフォマティックス入門」(共編著、理工図書2002)
- 「地理情報科学辞典」(共著、朝倉書店2004)
- 「建設情報の利活用」(共著、工学社2004)
- 「基礎からわかるGIS」(共編著、森北出版2005)
主な研究
- GIS(地理情報システム)を活用した3次元解析と都市環境デザイン
- GISを用いた公共交通計画 - 公共交通機関の近接度評価
- 鉄道車窓景観の分析と把握
- 統合化空間情報システムによる都市景観デザイン - 可視・不可視分析を用いたモデリング手法の提案
- 高密度DSMを用いた都市景観分析
- デジタル地図データを用いた震災復興計画の可視化
指導する都市デザイン工学科研究室学生が地理情報システム学会で大会優秀発表賞を複数受賞している(2005年から2010年まで6年連続)[11]。
都市工学/景観工学の対外啓蒙活動として、関西大学先端科学技術シンポジウム2019での招待講演(テーマ:新しいツールが生み出す地理空間情報の活用)[12]や、近畿地区産学官連携協議会主催「関西G空間フォーラム2019」で基調講演(テーマ:地理空間情報の展開~私的な関わりの中で~)などを行っている[3]。
脚注
- ^ 『研究者・研究課題総覧 自然科学編 1981年版』日本学術振興会、1981年、p.282。
- ^ https://www.mlit.go.jp/kokudokeikaku/gis/gis/seminar/h14_seminar/gis_seminar14_2_gaiyo.html
- ^ a b https://www.gsi.go.jp/kinki/kansaigforum2019.html
- ^ http://www.oit.ac.jp/civil/~design/web/s_members/professor_yoshi.html
- ^ https://www.oit.ac.jp/laboratory/room/19
- ^ http://www.oit-pe.org/info/2007/sokai.html
- ^ https://www.gsi.go.jp/common/000200288.pdf
- ^ https://www.gisa-japan.org/gisa/members.html
- ^ https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gis-sangakukan/wg/dai8/sankou6.pdf
- ^ https://www.city.hirakata.osaka.jp/0000021701.html
- ^ https://www.gisa-japan.org/awards/post.html
- ^ https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/detail/R300000002-I030658426-00
吉川真
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/26 00:16 UTC 版)
吉川 真 (よしかわ まこと) |
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2020(令和2年)12月17日、首相官邸での内閣総理大臣顕彰式にて
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生誕 | 1962年2月6日(63歳)![]() |
国籍 | ![]() |
研究分野 | 天体物理学 |
研究機関 | 宇宙科学研究所 |
出身校 | 東京大学理学部天文学科卒業 東京大学大学院理学系研究科博士課程修了 |
主な業績 | 小惑星探査機はやぶさ2のミッションマネージャ |
主な受賞歴 | 今年の10人 |
プロジェクト:人物伝 |
吉川 真(よしかわ まこと、1962年2月6日[1] - )は、日本の理学博士。宇宙航空研究開発機構 (JAXA) /宇宙科学研究所 (ISAS) 宇宙機応用工学研究系准教授[2][3]。小惑星探査機はやぶさ2のミッションマネージャを務める[3]。
経歴
栃木県栃木市出身[2]。栃木県立栃木高等学校を卒業した後東京大学理学部天文学科に進学。1989年、東京大学大学院理学系研究科博士課程修了後、通信総合研究所[注釈 1]に就職[2]し、人工衛星やスペースデブリなどの軌道を研究。宇宙科学研究所へ異動後は、火星探査機のぞみ、小惑星探査機はやぶさ、電波天文衛星はるかの軌道決定に携わる[2]。2016年より宇宙科学研究所准教授。
2018年には、英国の科学誌『Nature』のその年の科学界を代表する10人を選ぶ「今年の10人」に選出された。理由としては、「小惑星ハンター」(Asteroid hunter)というニックネームを添え、「はやぶさ2」をはじめとする、小惑星の研究における実績を挙げている[4][5]。
天体の地球衝突問題(スペースガード)にも取り組んでおり、特定非営利活動法人日本スペースガード協会設立時には副理事長を務めた[6]。また、天文宇宙検定の問題の監修[7]など、天文教育のアウトリーチ活動にも携わっている。
小惑星(6093)「まこと」[8]は、彼にちなんで命名された[9]。
出版物
監修
- 吉川真 編『よくわかる宇宙のしくみ』ナツメ社〈図解雑学〉、2006年8月。ISBN 978-4816341762。
- 吉川真 編『おかえりなさい はやぶさ 2592日の宇宙航海』講談社、2011年12月22日。 ISBN 978-4061324954。
- 三品隆司 著、吉川真 編『調べる学習百科 月を知る!』岩崎書店、2017年7月29日。 ISBN 9784265084425。
- 吉川真 編『わくわく小惑星ずかん』恒星社厚生閣、2020年。
訳書
- S. Lowe、C. North 著、吉川真 訳『COSMOS-インフォグラフィックスでみる宇宙』丸善出版、2016年12月11日。 ISBN 9784621300725 。
脚注
注釈
出典
- ^ “未知の世界へのチャレンジ はやぶさ2ミッションマネージャ 吉川真氏 に聞く - さがみはら中央区”. タウンニュース. (2014年1月1日) 2018年10月22日閲覧。
- ^ a b c d “吉川 真 - 研究教育職員 - 宇宙科学研究所”. 宇宙科学研究所. 2018年10月22日閲覧。
- ^ a b 三品隆司 著、吉川真 編『調べる学習百科 月を知る!』岩崎書店、2017年7月29日。 ISBN 9784265084425。
- ^ https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/12/nature102.php
- ^ “Nature’s 10” (英語). www.nature.com. 2022年5月28日閲覧。
- ^ “定款・役員”. 日本スペースガード協会. 2018年10月22日閲覧。
- ^ “天文宇宙検定公式HP--天文宇宙検定とは”. 天文宇宙検定. 2018年10月22日閲覧。
- ^ 吉川真 編『わくわく小惑星ずかん』恒星社厚生閣、2020年、91頁 。
- ^ MPC26931
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