反証可能性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 15:01 UTC 版)
詳細は「反証可能性」および「検証可能性」を参照 20世紀中葉、哲学者のカール・ポパーは、科学と非科学(英語版)を区別するために「反証可能性」という基準を強調した。言明、仮説、または理論は、それらが誤っていることが実証される可能性を内包していれば、反証可能性を有している。つまり、それらを否定する観測や論証を考えることが可能であれば、反証可能性がある。ポパーは、占星術や精神分析を疑似科学の例とし、アインシュタインの相対性理論を科学の例とした。ポパーは、非科学(英: Nonscience)を、哲学的・数学的・神話的・宗教的・形而上学的な定式化、もう一方では疑似科学的な定式化に細分化した。 ある主張が反証可能であることの明確な必要性を示しているもう一つの例は、カール・セーガンの著書『悪霊にさいなまれる世界(英語版)』の中で、彼がガレージに飼っている不可視のドラゴンについて論じた際に述べられた。そこでは、このドラゴンが存在するという主張を否定する物理的な検証方法は存在しないことが指摘されている。いかなるテストを考案しようと、不可視のドラゴンには当てはまらないための理由があるため、最初の主張が誤りであることを実証できないのである。セーガンは次のように結論づける。 .mw-parser-output .templatequote{overflow:hidden;margin:1em 0;padding:0 40px}.mw-parser-output .templatequote .templatequotecite{line-height:1.5em;text-align:left;padding-left:1.6em;margin-top:0}さて、熱のない炎を吐き、肉体を持たず、目に見えない空飛ぶドラゴンと、ドラゴンが完全に存在しないことの違いはなんだろうか? 彼は、「私の仮説が誤りであることを示せないことは、それが真実であると証明することとまったく同じではない」と述べ、そのような主張が真実であったとしても、それは科学研究(英語版)の範疇には入らないと説明した。
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反証可能性と同じ種類の言葉
可能性に関連する言葉 | 共役不可能性 期待可能性(きたいかのうせい) 反証可能性(はんしょうかのうせい) 産業上利用可能性 向き付け可能性 |
哲学に関連する言葉 | 厳粛主義(げんしゅくしゅぎ) 反(たん) 反証可能性(はんしょうかのうせい) 受動的総合(じゅどうてきそうごう) 叡智(えいち) |
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