参加パターン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/02 03:37 UTC 版)
「Folding@home」の記事における「参加パターン」の解説
他の分散コンピューティングプロジェクトと同様に、Folding@homeはオンライン市民科学プロジェクトである。 こうしたプロジェクトでは、専門家ではない人々がコンピュータ処理能力を提供したり、プロの科学者が作成したデータの分析を手伝ったりする。 参加者はほとんど、あるいは明らかな報酬を受け取らない。 市民科学者の動機についての研究が行われてきたが、これらの研究のほとんどは、参加者が利他的な理由から参加する動機を持っていることを発見している。 つまり、科学者を助けたい、研究の発展に貢献したいと考えていることがわかった。 市民科学の参加者の多くは、研究のテーマに根底にある興味を持ち、自分の興味のある分野のプロジェクトへと引き寄せられていく。 Folding@homeもその点では変わりはなく、最近(2018)、400人以上の参加者を対象に行われた調査では、研究に貢献したいと考えていること、また、多くの参加者には、Folding@homeの科学者が調査している病気に罹患した友人や親戚がいることが明らかになった。 Folding@homeは、コンピュータハードウェアの愛好家(「オーバークロッカー」と呼ばれることもある)の参加者を集めている。 これらのグループは、プロジェクトにかなりの専門知識をもたらし、高度な処理能力を持つコンピュータを構築することができる。 他の分散コンピューティングプロジェクトでは、このようなタイプの参加者が集まり、プロジェクトは改造されたコンピュータの性能をベンチマークするために使用されることが多く、この趣味のこのような側面は、プロジェクトの競争的な性質によって対応されている。 個人やチームは、誰が最も多くのコンピュータ処理装置(CPU)を処理できるかを競うことができる。 このFolding@homeに関する最新の研究では、オンライングループのインタビューと民族誌的観察を行い、ハードウェア愛好家のチームが、処理出力を最大化するためのベストプラクティスを共有しながら一緒に作業することができることが示された。 このようなチームは、言語とオンライン文化を共有し、実践コミュニティになることができる。 このような参加パターンは、他の分散コンピューティングプロジェクトでも観察されている。 Folding@homeの参加者のもう一つの重要な観察点は、男性が多いことである。 これは他の分散型プロジェクトでも観察されている。 さらに、参加者の多くはコンピュータやテクノロジーを使った仕事やキャリアに従事している。 Folding@homeの参加者全員がハードウェアの愛好家というわけではない。 多くの参加者は、改造されていないマシンでプロジェクトのソフトウェアを実行し、競争的に参加している。 Folding@homeには10万人以上の参加者がいる。 しかし、参加者のうち、どの程度の割合がハードウェア愛好家なのかを把握することは困難である。 しかし、プロジェクト管理者によれば、処理能力の面では愛好家コミュニティの貢献度の方が大きいと語っている。
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