十字塔
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/15 04:19 UTC 版)
1899年、ローマ教皇レオ13世は来る新世紀(20世紀)の象徴として、キリスト教信仰にかかわるもっとも標高の高い山地の数々に十字塔を建設することを命じた。ローマ・カトリックはバスク地方において重要な要素であるため、バスク地方の委員会はスペイン・バスクの最高峰のひとつであるゴルベア山に十字塔を建設することを決定した。全高33.33mの十字塔(初代)の建設が承認され、1901年に建設作業が開始されたが、建設予算はとても限られていた。1901年11月12日に十字塔が開場したが、多くの羊飼いは十字塔が数日のうちに崩れ落ちるだろうと予想し、彼らの言う通りに翌月までに崩壊した。 初代の十字塔の崩壊からしばらくして、2代目の十字塔の建設が開始された。全高は22mと低くなり、より強固な建築物となった。建設開始から22か月後に十字塔(2代)が開場し、1903年10月1日にヨルダン川から運ばれた水で祝福された。しかし、この十字塔も年月に長く耐えることはできず、1906年2月12日には強風によって崩壊した。 1907年、3大目の十字塔の建設作業が開始されたが、建物は単純な設計となり、全高は17.23mと初代や2代目より抑えられた。構造はフランス・パリのエッフェル塔にとても似通っており、ふたつの前例より簡素で強固となった。土台となる4フィートの正方形の2フィート部分はアラバ県の領域に、逆側の2フィート部分はビスカヤ県の領域とされた。この十字塔の作業には熟練した建築家があたり、セラピオ・デ・ゴイコエチェアとパラシオが作業を担当した。1963年6月23日にはバスク山岳集団(Alpine Group Baskonia)によって、この宗教的複合施設にベゴニャの聖母(英語版)の肖像が補われた。
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