労働者の研究
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ペローは1947年から1951年までソルボンヌ大学に在籍し、修士号を取得。歴史学のアグレガシオン(一級教員資格)取得の後、博士論文を執筆した。当時、社会科学高等研究院の歴史学講座はフェルナン・ブローデル、ソルボンヌ大学はピエール・ルヌーヴァンとエルネスト・ラブルース(フランス語版)と新進気鋭の教授が担当し、ペローはラブルースに師事した。ソルボンヌ大学経済社会史研究所のマルク・ブロックの後任であり、計量歴史学に基づいて労働運動史を研究していたラブルースの指導により、ペローは七月王政期の労働者の団結に関する修士論文を執筆した。当初は1949年に出版されたシモーヌ・ド・ボーヴァワールの『第二の性』に影響を受けて女性学を研究したいと思ったが、当時はまだ研究の対象とはされなかった。引き続き今度は19世紀後半の労働者の研究に取り組み、博士論文「ストライキ下の労働者」(1974年出版) では社会運動の指導者や思想家たちの言動ではなく、一般労働者がなぜストライキをし、どのように現実に関わり、自己表現していくかを問題にして注目された。社会主義者として政治・社会問題にも積極的に関与していたラブルースは大学でマルクス主義を紹介し、学生たちにマルクスはもちろん、『社会学年報』の寄稿者エミール・デュルケム、フランソワ・シミアン(フランス語版)、マルセル・モース、モーリス・アルブヴァクスらの著書を読むように勧めた。ソルボンヌでペローと共に学んだ歴史学者はモーリス・アギュロン(フランス語版)、アラン・ブザンソン(フランス語版)、エマニュエル・ル・ロワ・ラデュリ、フランソワ・フュレ、ジャック・オズーフ(フランス語版)、アニー・クリージェル(フランス語版)らであり、ほとんどがラブルースの指導学生である。
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