制式拳銃の座を降りた後のガバメント
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/09/24 02:41 UTC 版)
「コルト・ガバメント」の記事における「制式拳銃の座を降りた後のガバメント」の解説
制式を外れた後も民間用の拳銃としての人気は高く、護身用銃・競技銃として広く用いられている。アメリカでは最も有名な拳銃であり、コルト社のパテントが失効した現在では各社からガバメント、ガバメントベースのカスタムガン等が発売されている。特に競技用の銃としては、カスタムパーツが多数出ているため細かいニーズに応じられる。金属フレームのため個人でカスタムしやすい(ポリマーフレームは切削加工などが困難)。大量に生産されたため、中古の個体が多く価格が安定している。銃自体に重量があるためリコイルがマイルドなどの理由からベースとされやすい。また.38スーパーモデルも、IPSCのように威力でクラス分けされるような大会の高威力クラス用にリロードすると、コンペンセイターを効かせやすいという理由から競技用ベースとして取り上げられる事も多い。ビル・ウィルソンが興した「ウィルソン社」で作られ、ロバート・レイサム、ブライアン・イーノスの二人のシューターに愛用された「ウィルソンLE」はよく知られる。 近年の小口径・多弾装化の波により一時人気が下がり、複列弾倉を採用したハイキャパシティ(ハイキャパ)と呼ばれるモデルも出現したが、アメリカが民間銃の装弾上限を10発に規制したため、再びシングルカラムモデルの人気が上がっている(しかし時限法律であったため既に現在は失効し、一部の州を除いて装弾数制限はなくなった)。 アメリカ以外では軍用として採用されることは少なかったが、長年アメリカ軍の顔であったガバメントは、アメリカ人にとって最も馴染み深い拳銃であり、その主力弾薬である.45ACP弾は、9mm弾等が主流となっている多くの諸外国に比べても非常に普及している。そのためアメリカ市場を想定した拳銃の開発において「ガバメントに近い操作系統やグリップアングルにする」、「.45ACPを使用するバリエーションを作る」などの方針を重要視する銃器メーカーは多い。 ただし、海兵隊のMarine Expeditionary Unitなどのようにいまだに使用するユニットもあり、その名を冠した「MEU」モデルが納入されている。これはモスボールされていたM1911A1のフレームに、スプリングフィールド・アーモリーやキャスピアンのスライドを載せ新規のパーツで組み立てたものである。
※この「制式拳銃の座を降りた後のガバメント」の解説は、「コルト・ガバメント」の解説の一部です。
「制式拳銃の座を降りた後のガバメント」を含む「コルト・ガバメント」の記事については、「コルト・ガバメント」の概要を参照ください。
- 制式拳銃の座を降りた後のガバメントのページへのリンク