初期の伝播
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/07 08:33 UTC 版)
「仏教のシルクロード伝播」の記事における「初期の伝播」の解説
記録に残っている限り最初に仏典が漢訳されたのは西暦148年、パルティアの王子で仏教に改宗した安世高の中国渡来に伴ってのことである。彼は洛陽における仏教寺院建立に尽力し、仏典の漢訳を体系づけ、結果的に、数世紀間続くことになる中央アジアの仏教徒の伝道の最初の波を証言する者となった。安世高が翻訳した仏典は基本的な教義、仏教の瞑想、アビダルマなどの事項に関わるものであった。パルティア人の在俗信徒で安世高付近で活動した安玄も菩薩道に関する初期大乗仏典を漢訳した。 大乗仏教を最初に広く中国に伝えたのは支婁迦讖(164年ー186年ごろ活動)で、彼はガンダーラの古代仏教王国出身であった。支婁迦讖は『八千頌般若経』のような重要な大乗経典を漢訳しており、同程度に貴重なものとして、三昧のような話題や阿閦如来の瞑想に関する話題を扱った大乗経典を漢訳している。こういった支婁迦讖の翻訳は初期大乗仏教に関する知見をもたらし続けている。
※この「初期の伝播」の解説は、「仏教のシルクロード伝播」の解説の一部です。
「初期の伝播」を含む「仏教のシルクロード伝播」の記事については、「仏教のシルクロード伝播」の概要を参照ください。
- 初期の伝播のページへのリンク