初期の伝説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/11 15:38 UTC 版)
上記のとおり、当時のヨーロッパ人にとって若返りの泉の概念は、西インド諸島に住む人々から話を聞いた当時、既に馴染みのあるものだった。若返りの泉または井戸の話は「アレクサンドロス・ロマンス」をはじめ、「ジョン・マンデヴィル卿の旅行」や旧世界が古きものとされる更に以前の、プレスター・ジョンに関連する手記にも登場している。プレスター・ジョンの手紙(1165年)には、「山裾には泉が湧き上がる。この泉を口にしたものは、皆その命が続く限り30歳のままでいられるのだ。」とある。 当時の探検家たちには新しく発見した場所を、それまで読んだことのある空想の旅を扱った本に基づいて考える習慣があった。これはアマゾニア(アマゾン熱帯雨林)のネーミングや、エチオピアの王はプレスター・ジョンであったという主張、またエデンの園がアジアやアメリカで見つかるといった空想に表れている。スペイン人がネイティブ・アメリカン達から豊かな土地にある若返りの泉の話を聞いた時、彼らはネイティブ達がついに若返りの泉を発見したのだと信じざるを得なかった。なお、ネイティブ・アメリカンによる初期の泉の伝説は、スペインの一部の年代記編者以外には知られていない。
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