写真館スタジオ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/02 22:18 UTC 版)
「スタジオ (写真撮影)」の記事における「写真館スタジオ」の解説
町の写真館が保有するスタジオであり、たいていは写真館の経営者でもあるフォトグラファー(過去には写真師と呼ばれた)が客の記念写真・証明書写真などを撮影するスタイルのものである(写真館が、専属のフォトグラファーを雇っている場合やフリーランスのフォトグラファーを一時的に使うことも多い)。歴史は古く全国に存在する。業種としては営業写真館と称することが多い。「写場」=しゃじょう(フォト・スタジオの意)と呼ばれることがある。 一般に、客(被写体自身あるいはその家族・関係者)が写真館に来場し、写真撮影を依頼し、撮影が行われる。撮影に必要なカメラや照明用の機材はもとより衣装、小道具、背景(模様や風景などが描かれた布バックやホリゾントなど)が整えられている。それらの機材は、写真館のフォトグラファーあるいは写真館の経営スタッフによって選ばれている。また、撮影機材や店舗の内装までが(機材メーカーや問屋あるいは専業の)企業によってコーディネートされた業態もある。 料金は、写真撮影料や焼き増し代として支払われる。写真の著作権は、写真館に属する(依頼者がネガなどを買い取ることは可能だが、その場合にはそれなりに高額の支払いが必要になる)。これは写真館という業態が伝統的に撮影後の加工「修整」「スポッティング」まで含めた写真の作品性を商品とし、その「焼き増し」でも利益を得ていたことからきている(例えば集合写真なら写っている人数分注文がある場合が多かった)。 写真館は専業の現像所より古くから存在したため、現像の施設を含んでいてその技術を持っていることが写真師(フォトグラファー)の条件であった。近年はフィルムが大量生産され写真館向け現像所などの存在によりほとんどの写真館が現像の工程を自家でしなくなっていた。しかし現在はデジタル化により全ての工程を自家でするという元の姿に戻っている所も増えている。
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