兵科将校の人事制度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 01:59 UTC 版)
「ハンモックナンバー」の記事における「兵科将校の人事制度」の解説
兵科将校の任官・進級は、少尉候補生・少尉・中尉・大尉については、病気その他のよほどの事情がない限りクラスメート全員が同時であった。少佐への進級からハンモックナンバーによる差がついた。少佐・中佐・大佐への進級に際しては、兵学校の各クラスをハンモックナンバーの順に数グループに分け、後のクラスの選抜者を前のクラスの中に割り込ませる「抜擢」制度をとった。これにより、兵学校の前後のクラスをまたいで先任順位が変化した。クラスヘッド(兵学校各クラスの最先任者)が重視され、下のクラスのクラスヘッドが上のクラスのクラスヘッドを超えて昇進することはなかった。 中佐から大佐への進級の際には、1クラスがハンモックナンバーの順に5グループに分れた。太平洋戦争(大東亜戦争)が始まるまで、海軍士官の進級は1年に1回、海軍の年度切替の前後の11月中旬から12月上旬にかけて発令されたので(大将への親任は1年に1度、4月前後に発令)、現役に残っているクラスメートに4年の差がついた。 海軍では大佐から下士官までについて「考課表」を上司に毎年作成させた。大佐から少将への進級の際には、海軍省人事局が8年分の「考課表」を検討して昇進候補の順序をつけた。 大佐から少将への進級については、同クラスの5グループのうち、明治の終わり頃に兵学校を卒業した某クラスでは、一次抜擢者(クラスヘッドを含む)、二次抜擢者はほぼ全員が進級したが、三次抜擢者は7割程度、四次抜擢者・五次抜擢者は1割未満であった。
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