兵科将校人事制度の問題、解決に向けた動き
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「ハンモックナンバー」の記事における「兵科将校人事制度の問題、解決に向けた動き」の解説
一般的に、ハンモックナンバーによる人事制度は帝国海軍から組織としての柔軟性を奪っていたとされ、特に太平洋戦争(大東亜戦争)中の将官人事などを例に挙げ批判されるケースも多い。 戦後に海軍関係者が開催した海軍反省会では、人事制度について議論されている。しかし、帝国海軍の中でも特に先進的な思考を有していたとされる井上成美ですら、アメリカ海軍のように性格や能力、専門性など人物評価も考慮した人事制度に改めようという発想には至らなかった。 ただし永野修身が海軍大臣の時に、教育学者の小原國芳の助言(日露戦争時の聯合艦隊司令長官任命の経緯を例に)を受け、ハンモックナンバーのみを基準とする昇進・任官制度を改め、将官ひとり一人の性格や能力、専門性なども考慮した柔軟な人事システムに改めようとした時期があった。しかし、この改革に対する海軍内部の抵抗が強く、陸軍大臣の問題(腹切り問答)もあって、永野が本格的に改革に乗り出す前に内閣が総辞職したため、改革が実現しなかった経緯がある。
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