公爵家としてのスコット家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/06 14:35 UTC 版)
「バクルー公」の記事における「公爵家としてのスコット家」の解説
2代公フランシス(1694-1751)はクイーンズベリー公爵家令嬢ジェイン・ダグラスと結婚した。また、初代公ジェイムズの保持したイングランド貴族爵位たるドンカスター伯爵(Earl of Doncaster)とスコット・オブ・ティンデイル男爵(Baron Scott of Tindale)は、同人の処刑による私権剥奪で失われたが、1742年に彼の代に復活している。なお、爵位は先代と同様の理由から孫のヘンリーが相続した。 その後、3代公爵ヘンリー(1746-1812)の代に、オールド・Q(Old Q)こと第4代クイーンズベリー公爵ウィリアム・ダグラスが独身のまま死去したため、その又従弟にあたる彼がクイーンズベリー公爵(Duke of Queensberry)とその従属爵位を継承した。(この時、クイーンズベリ公爵の従属称号であったクイーンズベリー侯爵は切り離され、ダグラス家の縁戚が継承している。) なお、バクルー公爵家のように2つ以上の公爵位を併せ持つ英国貴族はごく少数であり、王族ではプリンス・オブ・ウェールズ(コーンウォール公爵及びロスシー公爵)、臣民ではハミルトン公爵家(兼ブランドン公爵)、アーガイル公爵家(兼アーガイル公爵)、リッチモンド公爵家(兼レノックス公爵及びゴードン公爵)の計4例のみである。 これ以降も、現在に至るまでバクルー公爵位とクイーンズベリー公爵位は3代公の男系子孫によって継承され続けている。また、家名はスコット姓(Scott)からモンタギュー=スコット姓(Montagu-Scott)、モンタギュー=ダグラス=スコット姓(Montagu-Douglas-Scott)と移り変わった。 公爵の法定推定相続人が用いる儀礼称号は、ダルキース伯爵で、伯爵の長男はエスクデイル卿を用いる。 作家ウォルター・スコットは、バクルー卿の直系子孫にあたる。 現在の10代バクルー公リチャードは、イギリス国内で最大の土地を所有する地主であり、バクルー・グループ(資産管理の会社形態をとる)の総帥である。 公爵家の本宅は、セルカーク(英語版)(スコティッシュ・ボーダーズの町)郊外にある、スコット家伝来のボウヒル・ハウスである。ダグラス家伝来のドラムランリグ城(ダンフリーズ・アンド・ガロウェイ)、モンタギュー家伝来のカントリー・ハウス、ボウトン・ハウス(ノーサンプトンシャー)も所有する。これら3つの邸宅は今も公爵家の住まいとして使用されており、時に一般公開される。公爵家はミッドロージアンのダルキース城も所有している。(過去には多くの州で邸宅や城を数軒所有していた)。ロンドンでの邸宅として代々使用されるのは、モンタギュー・ハウス (ホワイトホール) であった。
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