全射性
全射
(全射性 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 14:52 UTC 版)
数学において、写像が全射的(ぜんしゃてき、英: surjective, onto)であるとは、その終域となる集合の元はどれもその写像の像として得られることを言う。即ち、集合 X から集合 Y への写像 f について、Y の各元 y に対し f(x) = y となるような X の元 x が(一般には複数あってもよいが)対応させられるとき、写像 f は全射 (surjection, onto mapping/function) であるという。全写(あるいは全写像)とも書く。
注釈
- ^ 全射の代わりに「上への」という言葉を用いる文献では、単射の代わりに「一対一」(one-to-one) という言葉が使われるが、後者は全単射を表す「一対一対応 (one-to-one correspondence)」とまぎらわしい。 容易に類推されるように「中への」(into) という言葉が全射でない写像を表すのに用いられる場合が稀にある(例えば、ケリー (1968),彌永 & 小平 (1961))。体の準同型(これは常に単射)が全射(従って同型)でないとき、「中への同型」と呼ぶことはよくある。
出典
- ^ Goldblatt, Robert (2006) [1984]. Topoi, the Categorial Analysis of Logic (Revised ed.). Dover Publications. ISBN 978-0486450261 2009年11月25日閲覧。
- ^ Cioabă, S. M.; Murty, M. R. (2009). “3.3. Counting Surjective Maps”. A First Course in Graph Theory and Combinatorics. Hindustan Book Agency. ISBN 978-81-85931-98-2
全射性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/01/18 00:35 UTC 版)
添字集合 I に対し各集合 Xi が空でないとき、射影は全射であり、したがって π J ( X I ) = X J {\displaystyle \pi _{J}(X_{I})=X_{J}} を満たす。しかし、空でない集合からなる任意の集合族のデカルト積が空でないことを保証するには選択公理が必要である。実は上に挙げた主張が成り立つのは選択公理と同値である。したがって選択公理の仮定の下、空でない集合からなる任意の集合族に対して、任意の射影は必ず全射である。
※この「全射性」の解説は、「射影 (集合論)」の解説の一部です。
「全射性」を含む「射影 (集合論)」の記事については、「射影 (集合論)」の概要を参照ください。
- 全射性のページへのリンク