党派の役割
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 03:10 UTC 版)
「アメリカ合衆国下院議長」の記事における「党派の役割」の解説
アメリカ合衆国憲法には下院議長の政治的役割を規定していない。しかしこの役職は歴史の中で成長してくるにつれて、はっきりと党派的役割と解釈され、綿密に非党派的であることが目されるイギリス庶民院議長とは大変異なっている。アメリカ合衆国の下院議長は伝統的に下院多数党の頭であり、多数党院内総務の役割を超えている。しかし、下院議長は通常議事に参加しない(参加する権利はある)し、議場で投票することは滅多にない。 下院議長は多数党が支持する法案を下院で成立させることを保証する義務がある。この目標を達成するために、下院議長はいつ各法案を議題にするかを決定する権限を使っても良い。多数党の下院運営委員会も宰領する。下院議長は下院多数党の首長として機能するが、上院仮議長は必ずしもそうはならず、その役職は主に儀礼と名誉のためのものである。 下院議長と大統領が同じ党に属するとき、下院議長は通常多数党指導者としてそれほど顕著な役割を果たさない。例えば、デニス・ハスタートは同じ共和党のジョージ・W・ブッシュ大統領の任期中、重要性の大変低い役割となった。一方下院議長と大統領が対立する政党に属するとき、下院議長の公的役割と影響力は増大する。下院議長は反対党の最高位にある者であり、通常大統領の議題にとって主要な公的対立者である。最近の例としてロナルド・レーガン大統領の国内および防衛政策についてうるさい反対者だったティップ・オニール、国内政策の統制についてビル・クリントンと激しく争ったニュート・ギングリッチ、および国内政策やイラク戦争でジョージ・W・ブッシュと衝突したナンシー・ペロシが挙げられる。
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