光速より速いとされた実験結果とその撤回とは? わかりやすく解説

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光速より速いとされた実験結果とその撤回

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/08 14:53 UTC 版)

ニュートリノ」の記事における「光速より速いとされた実験結果とその撤回」の解説

2011年9月23日CERNで、観測したニュートリノ光速より速かったという実験結果発表された。「国際研究実験OPERA」のチームが、人工ニュートリノ1万6000個を、ジュネーブCERNから約730km離れたグラン・サッソ国立研究所飛ばしたところ、2.43ミリ秒後に到着し光速より60.7ナノ秒1億分の6秒、ナノ10億分の1)速いことが計測された。1万5000回の実験ほとんどで同じ結果示された。この発表は「質量を持つ物質光速超えない」とするアインシュタイン特殊相対性理論反するため世界的な論争呼んだ。光より速い物質存在しないのは、粒子光速にまで加速するためには無限のエネルギー必要だということ理由だが、もしこの実験結果本当だった場合、このニュートリノエネルギーを必要としない何らかの相転移超光速になってまた戻ったとする仮説なども考えられた。 OPERAチームは、光速超える物質存在しないことを証明する特殊相対論これまでの実験理論でしっかり確立され理論であり、自分たちの実験結果誤りだと考えていた。そのため結果発表するのに数か月内部討論重ね実験結果誤り探したが、内部討論では誤り発見できず、科学界での検証呼びかけた。OPERA声明の中で「この結果科学全般に与え潜在的な衝撃大きさから、拙速結論物理的解釈をするべきではない」としていた。 11月18日OPERAは、ニュートリノビームの長さ短くした再実験によってもほぼ同様の結果見られたと発表した。ただ時間情報前回と同様GPS使ったとしている。 その後ニュートリノ到着側で地上地下時計をつなぐ光ケーブル接続不良ニュートリノ検出器精度不十分だった可能性見つかったため、2012年5月実験不備解消した上で実験行った結果ニュートリノ光の速さ明確な差は出ず実験結果修正6月8日ニュートリノ宇宙物理国際会議で「超光速」の当初報告の正式撤回発表した

※この「光速より速いとされた実験結果とその撤回」の解説は、「ニュートリノ」の解説の一部です。
「光速より速いとされた実験結果とその撤回」を含む「ニュートリノ」の記事については、「ニュートリノ」の概要を参照ください。

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