ひかり‐どくせい【光毒性】
光毒性
光毒性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/06 07:33 UTC 版)
本物質は光毒性を持つと考えられている。1970年代、サンスクリーン剤を使用した人に皮膚炎が多発した。調査したところ、香料として6-メチルクマリンが使われていたことが分かった。本物質は平面的な分子構造で、DNAの塩基対間に入り込む。その状態で紫外線を浴びると励起状態となり、DNAのうちピリミジン塩基と結合する。これをきっかけに皮膚の紅斑、日焼けに似た炎症や痛み、症状が重い場合には水泡などを生じる。この症状は紫外線を浴びた直後ではなく37~72時間後に発生する。急性症状のあと、色素過剰となる状態が数週間ないし数カ月続く。6-メチルクマリンが多いほど、また紫外線の量が多いほど炎症が重くなる。その後の研究で、クマリンの誘導体である7-メチルクマリンやヘルニアリンも同様の光毒性を持つことが明らかになり、この用途では使用されなくなった。
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