例と帰結とは? わかりやすく解説

例と帰結

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/30 05:51 UTC 版)

レーヴェンハイム–スコーレムの定理」の記事における「例と帰結」の解説

自然数を N、実数を R とする。この定理によれば、(N, +, ×, 0, 1) の理論真の一階算術理論)には非可算モデルがあり、(R, +, ×, 0, 1) の理論実閉体理論)には可算モデルがある。もちろん同型の違いを除いて、(N, +, ×, 0, 1) と (R, +, ×, 0, 1) を特徴付ける公理化が存在するレーヴェンハイム–スコーレムの定理は、それらの公理化が一階ではあり得ないことを示している。例えば、線型順序完備性実数完備順序体であることを特徴付けるのに使われるが、その線型順序完備性一階の性質ではない。 理論範疇categorical であるとは、同型の違いを除いて唯一のモデルを持つことを意味する。この用語は1904年オズワルド・ヴェブレン考案したもので、その後しばらくの間数学者らは集合論範疇的な一階の理論記述することで、数学堅固な基盤築けると考えていた。レーヴェンハイム-スコーレムの定理はこの希望への最初打撃となった。なぜなら、その定理によれば無限のモデルを持つ一階の理論範疇的にはなり得ないからである。さらに1931年ゲーデルの不完全性定理によって希望は完全に打ち砕かれた。 レーヴェンハイム-スコーレムの定理から導かれる結論多くは、一階そうでないものの違いはっきりしていなかった20世紀初頭の論理学者にとっては直観反していた。例えば、真の算術 (true arithmetic) には非可算モデルがあり、それらは一階ペアノ算術満足するが、同時に帰納的でない部分集合を持つ。さらに悩ましかったのは、集合論可算モデル存在である。それにもかかわらず集合論実数非可算であるという文を満たさなければならない。この直観反するような状況スコーレムのパラドックス呼ばれ可算性 (countability) は絶対的 (absolute) ではないことを示している。

※この「例と帰結」の解説は、「レーヴェンハイム–スコーレムの定理」の解説の一部です。
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