例と応用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 17:12 UTC 版)
以下ではこの補題を使って立方体の面を3色で塗り分ける数を決定する。ただし回転させて一致するものは同一視する。 X をある特定の向きの立方体の面を塗り分ける36通りの彩色からなる集合とし、立方体の回転群 G (≅ S4) は自然に X に作用しているとする。このとき集合 X の2元が同じ軌道に属するのは一方がもう一方の回転であるとき、かつそのときに限る。したがって塗り分ける数は軌道の数と一致し、それは群 G の24元がそれぞれ固定する集合の大きさを数えることで計算できる。 単位元 36個の元すべてを固定する 面の90度回転(6つ) 33個の元(回転軸の通る2面と側面の彩色分)を固定する 面の180度回転(3つ) 34個の元(回転軸の通る2面と側面の2対面の彩色分)を固定する 頂点の120度回転(8つ) 32個の元(回転軸に対して上下の彩色分)を固定する 辺の180度回転(6つ) 33個の元(回転軸の通る辺に接する面の2組と側面の彩色分)を固定する よって各元が固定する集合の大きさの平均は次の通り。 1 24 ( 3 6 + 6 ⋅ 3 3 + 3 ⋅ 3 4 + 8 ⋅ 3 2 + 6 ⋅ 3 3 ) = 57 {\displaystyle {\frac {1}{24}}\left(3^{6}+6\cdot 3^{3}+3\cdot 3^{4}+8\cdot 3^{2}+6\cdot 3^{3}\right)=57} したがって立方体の面を3色で塗り分ける方法は57通りある。一般に立方体の面を n 色で塗り分ける方法は次の通り。 1 24 ( n 6 + 3 n 4 + 12 n 3 + 8 n 2 ) {\displaystyle {\frac {1}{24}}\left(n^{6}+3n^{4}+12n^{3}+8n^{2}\right)}
※この「例と応用」の解説は、「バーンサイドの補題」の解説の一部です。
「例と応用」を含む「バーンサイドの補題」の記事については、「バーンサイドの補題」の概要を参照ください。
例と応用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 22:41 UTC 版)
n の約数の総和を表す関数 σ(n) はその定義より σ ( n ) = ∑ d ∣ n d {\displaystyle \sigma (n)=\sum _{d\mid n}d} となるが、これに反転公式を適用すると n = ∑ d | n μ ( n d ) σ ( d ) {\displaystyle n=\sum _{d|n}\mu \left({\frac {n}{d}}\right)\sigma (d)} となる。 次の例は非常に重要な関数 Λ(n) を定義している(この関数はフォン・マンゴルト関数 と呼ばれる)。 log n = ∑ d ∣ n Λ ( d ) {\displaystyle \log n=\sum _{d\mid n}\Lambda (d)} この式は、素因数の一意分解定理と同値であるが、反転すると Λ ( n ) = ∑ d | n μ ( d ) log n d {\displaystyle \Lambda (n)=\sum _{d|n}\mu (d)\log {\frac {n}{d}}} となる。和の中を具体的に計算すると Λ ( n ) = { log p ( n = p k , k > 0 ) 0 ( otherwise ) {\displaystyle \Lambda (n)={\begin{cases}\log p&(n=p^{k},k>0)\\0&({\text{otherwise}})\end{cases}}} が得られる。 先の基本公式 (1) に適用すれば、ゼータ関数による母関数表示を得る。 ∑ n = 1 ∞ μ ( n ) n s = 1 ζ ( s ) {\displaystyle \sum _{n=1}^{\infty }{\frac {\mu (n)}{n^{s}}}={\frac {1}{\zeta (s)}}}
※この「例と応用」の解説は、「メビウス関数」の解説の一部です。
「例と応用」を含む「メビウス関数」の記事については、「メビウス関数」の概要を参照ください。
- 例と応用のページへのリンク