余波と調査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/27 09:17 UTC 版)
「イースタン航空663便墜落事故」の記事における「余波と調査」の解説
ヘリコプター11機と多数の救助ダイバーを伴う15隻の船が、生存者の救助のため墜落地点に集まった。墜落から2時間後に残骸が水面に浮上し始めた。その後日の出までに7人の遺体が回収され、次の3日間で更に3人の遺体が回収された。残骸の位置を特定するため、アメリカ海軍がソナーを提供した。また、アメリカ沿岸警備隊は13隻の船を動員し、ロングアイランドの沿岸で残骸・遺体を捜索した。救助隊員とボランティアは砂浜を40マイル (64km) に渡って捜索し、漂着した残骸を回収した。 民間航空委員会 (CAB) が事故調査を開始した。DC-7にはフライトデータレコーダーを搭載する義務がなく、663便に充当されたDC-7にも搭載されていなかった。このため調査官は証人の証言、無線の録音および経験に基づく最良の推測に頼らざるを得なかった。CABは、墜落の原因は近付いてきたパンアメリカン航空212便を回避するために663便の乗員が取った行動が空間識失調を引き起こし、旋回開始から墜落までの数秒間の間に乗員が旋回から機体を立て直せなくなったことであると結論付けた。また、CABはカーソン機長が212便に対する663便の位置を正確に考える時間も適切な情報も持っていないと判断し、衝突の可能性を考えて行った回避行動自体は適切なものであったとした。CABは、最終的な事故報告書で勧告は行わなかった。初期の報道では663便と212便のニアミスが報告されていたが、連邦航空局は衝突の危険性があったことを否定した。 事故当時、663便の墜落事故はアメリカ合衆国で発生した航空事故としては5番目に死者数の多い事故で、2019年現在アメリカ合衆国で発生した単独機事故としては25番目に死者数の多い事故である。また、DC-7の航空事故としてはカレドニアン航空153便墜落事故 (死者111人)、ノースウエスト航空293便墜落事故(死者101人)に次いで3番目に死者数の多い事故である。
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