伝統的大乗仏教宗派
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 14:23 UTC 版)
日本の仏教界では、いずれかの宗派に属する僧侶でもある研究者は、大乗仏典は価値があり自分の信仰の基盤であることを認めた上で、文献学的考証に基づく仏教思想や経典の歴史的展開から導かれる大乗非仏説の主張内容を一定の事実として受け止めており、教団として出される布教文書にまで仏教思想の歴史的発展について記述する例も見られる。この結果、歴史的人物としての釈尊の教え、大乗仏教の教え、その大乗仏教の日本的発展である宗祖(法然、親鸞、道元、日蓮、一遍…)の教えを、それぞれどのように扱えばよいのかという課題を抱えている。ただし、一般信徒にとっては、宗祖の教えが信仰の中心になるので、特に仏説(釈尊の教え)か否かという点の相違が意識されることはない。一方、広宣流布を重視する日蓮正宗などでは「破折」として反論を試みている。詳細については本仏も参照。 中国、ブータン、モンゴル(含む内蒙古、ブリヤート、トゥバ、カルムイク)、ネパールなど、他の大乗仏教圏諸国では、大乗非仏説は「信者ではない人々による勝手な営為」として扱われ、信仰をゆるがす問題としては受け取られていない。
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