他の通信事業との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/04 14:34 UTC 版)
「パワードコム」の記事における「他の通信事業との関係」の解説
TTNetおよびパワードコムは、一般に「東京電力グループの通信事業における中核会社」と見られていたが、実際は以下のようにTTNetおよびパワードコムとの関係が希薄なものも多く、その位置づけは微妙であった。 アステル東京は設立当初PHS基地局と交換局との間を結ぶ回線にNTTのISDN回線を利用する「NTT依存型」の網構成を取っており、TTNetとの関係はさほど濃くなかった。当時のTTNetはISDNサービスを行っておらず、また電話交換機等の設備も不足していたため、PHSバックボーン用の回線を提供することが困難であったことがその原因である。TTNetとの合併後は、既にTTNetがISDNサービスを開始していたことに加え、「東京電話」用に大幅に電話交換機等の設備を増強した後であったため、独自網への移行が進められた。 スピードネット設立に至る過程ではTTNet関係者は一切抜きで交渉が進められたため、当時のTTNet首脳は記者発表当日朝の新聞報道を見て初めて同プロジェクトの存在を知ったと言われている。またその後も通信網構築の過程で、TTNetの設備が利用できる局面でもスピードネットが独自に設備構築を行い、結果として設備が重複するケースが見られた。 TEPCOひかりは、東京電力グループ内での事業分担を考えれば本来パワードコムが提供すべきサービスであったが、実際には東京電力が直接サービスを提供していた。ただしこれについては「TEPCOひかりの提供にあたって必要になる莫大な設備投資を東京電力本体が負担する」目的があったとも言われており、一概にパワードコムを無視したわけではない。 2002年には、当時経営難に陥っていたインターネットイニシアティブ (IIJ) グループと東京電力との間で業務提携に関する話し合いが行われていたが(結局交渉は決裂している)、上記のように当時のTTNetはISP事業においてDTIとの提携(後に子会社化)を実施しており、東京電力とTTNetの間で思惑が異なる状況が見られた。
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