他のソフトウェアとの統合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 02:42 UTC 版)
「systemd」の記事における「他のソフトウェアとの統合」の解説
「GNOME 3をめぐる論争」も参照 systemdとGNOMEデスクトップ環境との相互運用性を向上させるため、systemdの共著者であるLennart PoetteringはThe GNOME Projectに対し、systemdをGNOME 3.2の外部依存にすることを考慮するよう要請した。 2012年11月にThe GNOME Projectは、基本的なGNOME機能はsystemdに依存すべきでないとの結論を出した。しかしGNOME 3.8では当時systemdのみが提供していたlogindと、ConsoleKit APIとのどちらかをコンパイル時に選べるようになった。Ubuntuは独立したlogindを提供したが、ほとんどのLinuxディストリビューションにおいてはsystemdは事実上GNOMEの依存ソフトウェアになった。こうなったのはConsoleKitがもはや保守されている状態ではなく上流ではsystemd-logindの使用を推奨していることが主な理由である。Gentoo Linuxの開発者達もOpenRCをこれらの変化に対応させようとしたが、その実装には多くのバグがあったため、systemdをGNOMEの依存ソフトウェアにした。 GNOMEはさらにlogindを統合した。Mutterはバージョン3.13.2現在、Waylandセッションにおいてlogindを依存ソフトウェアとしている。gnome-sessionをsystemdに置き換える計画があるが、systemdはPID 1として実行されないでさらにgnome-sessionはLinux以外のシステムでも利用できるままである。systemdはLinuxカーネルAPIを大量に使うため、Linuxしかサポートせず他のオペレーティングシステムへの移植は容易ではない。このため、OpenBSDのようなLinux以外のオペレーティングシステムは互換APIを提供する必要がある。 2014年9月のZDNetのインタビューでセオドア・ツォーは、技術的な課題よりも多いsystemdの中央集権型設計哲学をめぐる議論は、Linux生態系の均一化に向かう危険な一般的傾向の兆候であり、オープンソースコミュニティのあちこちを疎外して排斥することで代替プロジェクトの可能性がほとんど残らなくなるという意見を述べた。この中で彼は標準でない設定に対するThe GNOME Projectの姿勢との類似点を見い出した。後にツォーはソーシャルメディアで、2人の重要な開発者の姿勢とGNOME開発者の姿勢とを比較した。
※この「他のソフトウェアとの統合」の解説は、「systemd」の解説の一部です。
「他のソフトウェアとの統合」を含む「systemd」の記事については、「systemd」の概要を参照ください。
- 他のソフトウェアとの統合のページへのリンク