人身御供あるいは儀式としての性器切断
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 05:03 UTC 版)
「性器切断」の記事における「人身御供あるいは儀式としての性器切断」の解説
マヤ文明における人身供犠は比較的よく知られているが、同時に性器崇拝も存在した。そして、これらの融合した宗教儀式として、男性器に傷を付けたり切断するなどが行われていたとも言われている。 これらの儀式には大きく「占い」と「祈り」に分類することができる。前者は神や精霊からの預言であり、これに対して後者は神に捧げることにより国や村の運命を主導的に動かそうと試みるものである。なお、実際にはこれらは両者を伴って行われたと考えられる。 具体的には少年を磔にし、弓矢などの飛び道具で射て、生殖器への命中度や出血の度合いなどが吉凶を示すものとなった。また、神官の手により直接性器を切断することにより、同様にその出血の仕方や流れたすじから吉凶を占うといったものもあったと言われている。 祈祷に際しては、若い男性の陰茎に針で紐を通し、互いに数珠繋ぎにして舞を奉納するといった儀式があった。また、前述の占いに用いられた者たちを清める目的で、神官自らの陰茎に刃物を刺し、その血を垂らしたり、振りかけたとされている。 人身供犠の少年の男性器を宗教儀式で切断した話は、レバノンのサイダ(旧名シドン)の「少年の塔」伝説でも伝えられている(稲垣足穂著 『少年愛の美学』 河出書房新社)。 アフリカの一部地域では、通過儀礼として、女性器切除が行われる。伝統的に成年に達した際に行われるが、若年化傾向にある。
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